2016-4-17
東芝メディカルシステムズブース
東芝メディカルシステムズは,例年どおり展示会場の学会受付入口を入ってすぐという絶好のポジションに巨大なブースを設けた。今回の展示のテーマは経営スローガンでもある「Made for Life」。2015年末からの東芝本社の外部資本導入決定以後,大きく揺れ動いた同社だったが,2016年3月17日にキヤノングループへの株式売却が発表され,ひとまず次の方向性が定まった形でこのITEMを迎えることになった。瀧口登志夫代表取締役社長は,ITEM前に開かれたCTの新製品発表会の席上でも,今回の一連の経緯について顧客や関係機関に心配をかけたことを謝罪した上で,「患者さんやユーザーとともに歩み,いのちを守るためにさまざまな要望や課題に妥協することなく取り組むというMade for Lifeの精神を持って,次の100年も事業を継続していけるように最大限の努力をいていきたい」とコメントしていた。
今回の展示においても,Aquilion ONE / GENESIS Editionや3T MRIの技術展示などITEM2016に合わせて同社の先進技術で開発した新製品や技術を紹介し,国産企業として今後も日本市場に強くコミットするというメッセージを発信した。
ブースでは,CTやMRIなどモダリティごとにトピックを紹介するライブストリーミング配信も行われた。
CTでは,同社の320列Area Detector CTの最上位機種の新製品となる「Aquilion ONE / GENESIS Edition」を最前面に展示。X線出力から検出器までをトータルでブラッシュアップした“pureViSION Optics”と,順投影モデルの逐次近似画像再構成法のFIRSTを搭載して高画質化とさらなる被ばく低減を実現。さらに,これらの機能向上を図りながらガントリサイズを小型化し,機械室が不要で検査室の最小設置面積は19m2で,64列CTからのリプレイスも可能となっている。そのほか,撮影範囲をレーザー光で確認できる“エリアファインダ機能”,78cmの大口径ボアと±30°までのガントリのチルトを可能にして,水晶体を避けた撮影や整形外科の撮影などでの広い検査空間の確保を可能にしたのが特長だ。そのほか,CTコーナーでは,80列の「Aquilion PRIME」,最上位機種の技術を搭載した16列CTの「Aquilion Lightning」など充実のラインナップを紹介した。
MRIでは,高画質とコンパクトを両立した1.5T MRI「Vantage Elan/eS Edition」を出展。床面にガントリを設置する検査室の最小設置面積16m2を赤く示して,来場者がスペースを実感できるスタイルで展示した。さらに,同社ではITEM直前に,3T MRIの省スペース化,さらなる静音化,撮像時間短縮を可能にする次世代技術の開発を発表した。ブースでは,それらの技術を搭載予定の3T MRI(薬機法未承認品)を参考出展した。あわせてRSNA2015で発表された広視野バーチャル映像技術(薬機法未承認)も展示した。
また,MRIコーナーではもう1つの目玉としてオレア メディカル社のMRI向けの豊富なアプリケーションを搭載した3Dワークステーション「Vitrea」をアピール。VitreaについてはMRIだけでなく,CTはもちろん血管撮影装置や核医学などの各種アプリケーションの搭載や,PACSなどとの連携を充実させており,ブースの中で存在感を示していた。
このほか,血管撮影装置「Infinix Celeve-i 8000C」,東芝製ワイヤレスFPDを搭載した回診用X線撮影装置「Mobirex」などもITEMで初めて展示された。ヘルスケアITでは,PACSの「RapideyeCore」,治療RISの新バージョン「RapideyeAgent RT Pro」などを紹介した。
また,コンセプト展示として,検診車からマンモグラフィ,超音波診断装置など乳がん診療の一連の流れに沿って,各装置を展示した“Breast Solution”コーナーを構成し,東芝がトータルで提供できることをアピールした。特に検診車搭載のマンモグラフィでは,小型で信頼性が高い「Pe・ru・ru DIGITAL」が高いシェアを持っていることを紹介した。
|
|
|
|
|
|
|
●お問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ株式会社
住所:栃木県大田原市下石上1385番地
TEL:0287-26-5100
URL:http://www.toshiba-medical.co.jp/