2013-4-16
ワコムブース
ペンタブレットの市場では,全世界で80%のシェアを持つワコムが,今回初めてITEMに出展した。電子カルテシステムの入力支援など医療分野での同社のペンタブレットの利用が広がっているが,放射線部門に関しては,普及はまだこれからといった状況と言える。そこで今回,同社はITEM会場で,読影や検査業務において,ペンタブレットを使用し,診断の質の向上,業務効率化,ワークフローの改善を図るソリューションを提案した。(4月13日取材)
●ユーザーのニーズに合わせて
「Cintiq 22HD」「DTU-1031」「DTH-2242」の3製品を展示
ペンタブレット製品として展示したのは,21.5型フルHD対応のIPS液晶パネルを採用した「Cintiq 22HD」と10.1型WXGA対応のIPS液晶パネルモデル「DTU-1031」,21.5型フルHD対応のIPS液晶パネルを搭載しペンとマルチタッチ入力両方に対応した「DTH-2242」の3製品。
「Cintiq 22HD」は,1920ドット×1080ドットで,高精細に医用画像を表示する。2048レベルの筆圧機能で調整できるほか,パネルの両サイドにあるファンクションキーに機能を割り当てたり,背面にあるトラックパッドで操作をしたりできる。パネルは,チルト角度調整に加え,回転させて縦型にすることもでき,ユーザーの用途に合わせて設定することが可能である。
「DTU-1031」は,0.99kg,A4サイズの軽量・コンパクトな筐体が特長のモデル。1280ドット×800ドットの表示に対応しており,パネルは14mmという薄さを実現している。コードレスで,電池不要のペンは,512レベルの筆圧機能を持ち,またパネル横には4つのファンクションキーを配している。PCとはUSBケーブルだけで接続でき,フレキシブルな運用に対応する。
「DTH-2242」は,1920ドット×1080ドット表示の画面にペンだけでなく指でのマルチタッチ入力ができるモデルで,直感的な操作が可能。スクロールや拡大,回転などの操作もジェスチャー操作できる。筆圧は1024レベルでの調整ができ,パネル上に5つのファンクションキーを施している。
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●医療情報入力ツール「ドクターカンバス&PenPlusデベロッパー」
同社では,これらのペンタブレット製品を組み合わせて使用するための医療情報入力ツール「ドクターカンバス&PenPlusデベロッパー」をPACSベンダーなどに提供している。このツールで手書き機能を組み込み,PACSや画像ファイリングシステムと連携してペンタブレットでの入力が可能となる。
●画像参照やレポート作成,検像システムの操作に有用
こうしたペンタブレットの機能を生かし,同社では,画像参照やレポート作成,検像システムの操作などに活用することを提案している。
画像参照については,指でのタッチやタッチホイール機能を使い,スクロールによるスムーズな画像参照ができるとしている。また,レポートの作成では,ファンクションキーやペンによる直感的な操作,手書きでのマーキングによるわかりやすい内容にすることができ,カンファレンス時の補足説明にも利用できる。さらに,検像システム上では,ペンによる操作で,マウスよりもスピーディで正確な画面操作が可能になるという。
同社は,これらのソリューションを紹介するために,ITEM初日には,日本画像医療システム工業会(JIRA)が用意した「主催者プレゼンテーションブース」において,「放射線業務におけるタブレットの活用提案」と題したプレゼンテーションを行った。また,ITEM出展企業のうち,同社のペンタブレット製品を展示しているパートナー企業をマップで紹介。放射線部門におけるペンタブレット市場の開拓に向けたPRを行った。
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