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RSNA2011

RSNA2011
■ Shimadzu Corporation(島津)
  多彩なFPDシステム:トモシンセシスなどアプリも充実

RSNA2011 [第2日目:11月28日(月)]

●可搬型FPD搭載のX-TVシステムやアンギオシステムを発表
 注目のトモシンセシス,自動長尺撮影などの機能をアピール

●X線テレビシステム

FLEXAVISION F3 package
FLEXAVISION F3 package

「FLEXAVISION F3 package」

  今回,新製品として,可搬型FPDを搭載した,透視(動画)と撮影(静止画)の両方に対応する「FLEXAVISION F3 package」が展示された。透視撮影装置として消化管検査はもちろんのこと,FPDを装置から取り外して,テーブル上や立位スタンドに設置し,整形や胸部の一般撮影装置として使用することもできる。17インチ×14インチの大視野FPDで,さまざまな検査内容に応じて撮影ポジションを選択できる,幅広い対応力が最大の特長である。

  また,被ばく低減にも力を入れており,グリッドの着脱が可能なため,小児の撮影の際にはグリッドを取り外すことで,X線照射量を抑えることができる。検査部位によって3種類のBHフィルタ(Beam Hardening Filter)が自動で切り替わる新しい機構も搭載し,より低被ばくでの撮影を実現する。島津社の最上位機種「SONIALVISION safire 17」と比べてコンパクトで,狭いスペースへの設置も可能であるため,比較的抑えた予算でDR化を希望する中小規模の病院やクリニックに適した装置として位置づけられる。

「SONIALVISION safire 17」

  直接変換方式FPDを搭載した最上位機種「SONIALVISION safire 17」は,大視野FPD・超高精細画像の特長を生かしたアプリケーションが広がり,特に整形分野における“トモシンセシス”(オプション)が注目されている。米国でも,整形分野での金属アーチファクトの少なさが評価され,トモシンセシス撮影が行える同装置のニーズが高まってきているという。また,スロットラジオグラフィにより,歪みの少ない高画質な長尺画像を得ることができ,術前の治療計画における距離計測などに有用性を発揮する。

SONIALVISION safire 17
SONIALVISION safire 17
整形領域におけるトモシンセシス(人工関節の評価)
整形領域におけるトモシンセシス(人工関節の評価)

●回診用X線撮影装置(モバイルシステム)

「MobileDaRt Evolution」

  米国においては,回診用X線撮影装置の販売台数の約半数がデジタル装置であり,FPD搭載のデジタルモバイル装置のニーズは非常に高い。FPD搭載タイプは,撮影後すぐに参照画像をモニタに表示できることから,ベッドサイドの回診だけでなく,emergency room(救急)での迅速な処置に対応する装置として活用されている。今回,展示されたワイヤレスFPD搭載のデジタル回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution」は,ワイヤレスタイプの17インチ×14インチ大視野FPDと,11インチ×14インチの小型FPD*(キヤノン社製 CXDI-80C)の2種類を,用途に応じて使い分けることができる。

  また, NICUなどでの使用を想定した小型FPD モデルも展示された。保育器のベッド下部にワイヤレス小型FPDを設置して撮影することで,保育器の開閉や移動をせずに,保育器内部の環境を維持したまま新生児の撮影が可能となる。

  島津社の回診用X線撮影装置は,ワイヤレスFPDや有線タイプの可搬型FPDタイプ等,ラインナップが充実し,さまざまな用途や予算に応じて選択することができるような製品展開が行われている。

* ワイヤレス小型FPD搭載モデルはW.I.P.

ワイヤレスFPD搭載回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution」15インチモニタ搭載
ワイヤレスFPD搭載回診用X線撮影装置
「MobileDaRt Evolution」15インチモニタ搭載
ワイヤレス小型FPD
ワイヤレス小型FPD

保育器の下にFPDを設置して撮影
保育器の下にFPDを設置して撮影
MobileDaRt Evolution ペインティングモデル
MobileDaRt Evolution ペインティングモデル

●一般撮影装置

「RADspeed シリーズ」

  一般撮影装置「RADspeed シリーズ」は,直接変換方式大視野FPD搭載タイプの「RADspeed safire」,サイズの違うワイヤレス タイプや固定型のFPDをニーズに応じて組み合わせることができる「RADspeed DR」(北米市場向け)」, 同高機能タイプや透視機能つきタイプの「RADspeed Pro」,「RADspeed Pro診療所向けDRパッケージ」(キヤノン社製可搬型大視野FPD:CXDI-55G搭載)など,さまざまなバリエーションが用意されている。また,BHフィルタも搭載し,被ばく低減を図っている。さらに,自動長尺撮影機能(Auto Stitching),オートポジショニング機能をオプションで組み合わせることもでき,非常に拡張性の高い装置となっている。

RADspeed DRシリーズ
RADspeed DRシリーズ
RADspeed DRの自動長尺撮影装置
RADspeed DRの自動長尺撮影装置

●血管撮影システム

BRANSIST alexa
BRANSIST alexa

「BRANSIST alexa」

  血管撮影システムでは,海外市場向けの,12インチ×12インチの FPDを搭載した「BRANSIST alexa」を展示(日本国内未販売)。従来の9インチ×9インチと17インチ×17インチの中間に位置するシステムとして,心臓を中心に多目的な使用が可能である。循環器内科のperipheral vascular検査や頭部検査などに最適なパネルサイズとなっている。また,新アプリケーションとして,拍動で動くステントをリアルタイムに固定表示する「DynamicStentView」が紹介された。ユーザーからはPCI後の評価に不可欠との声があり,有用性が期待される。

「Advanced Applications」

  ブース内の一角では,safireシリーズで使用できるトモシンセシスをはじめ,開発中の骨粗鬆症解析など,さまざまなアプリケーションが紹介されていた。

Advanced Applications
Advanced Applications

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