超音波コーナーでは,「ACUSON S2000」と超音波自動ブレストボリュームスキャナ「ABVS」(Automated Breast Volume Scanner)を中心に展示が行われた。
超音波診断装置は,産婦人科領域では,胎児の3D撮像がよく行われるが,今回新たに,ACUSON S2000で撮像した画像を,3D専用モニタとつなぐことでリアルタイムに立体的に表示可能にする新アプリケーション“Live Stereoscopic 3D Imaging”(日本国内薬事未承認)が紹介された。従来よりも,よりリアルに胎児の観察が可能となり,患者サービスに貢献できるほか,ワークステーションを用いずに,リアルタイムに3D画像参照が可能となることから,将来的には手術時の参照画像として使用される可能性もあるという。
また新たに,異なるモダリティの画像同士を重ね合わせて表示する新機能“Fusion Imaging”(日本国内薬事未承認)が紹介された。従来の装置では,位置合わせのためにセンサーを用意するか,手動でマーカーを設定しなければならないなど,手間がかかっていたが,Fusion Imagingでは,骨や血管,横隔膜などのパターン認識機能によって,位置合わせが自動で行われるようになった。これにより,穿刺やRFAなどの際に,ルーチンで手軽に使用可能になると期待されている。
ABVSは,シャドウアーチファクトを除去するソフトウエアが搭載された新バージョンが紹介された。ノイズの出やすい乳頭の下などでも,より高画質が得られるようになった。ABVSは現在,全世界では約120台が稼働している。 |