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RSNA2010

■FUJIFILM Medical Systems(富士フイルムメディカル)
  400枚の撮影が可能なワイヤレス FPDを発表

RSNA2010 [第3日目:11月30日(火)]

  今回のRSNA2010では,数多くのワイヤレスFPDが発表されたが,FUJIFILM Medical Systems富士フイルムメディカル)からも新製品が登場した。米国名「D-EVO」は,日本では「CALNEO C」という名称で販売される予定。すでに薬事承認を得ており,来年のJRC2011の国際医用画像総合展(ITEM)では,日本国内でもお披露目される見込みだ。同社独自のX線照射面側から光信号を読み取る「ISS方式」の間接変換方式FPDを採用しており,X線変換効率を大幅に上昇させ,高画質を実現している。重さは3.3kgで,400枚の撮影が可能となっている。バッテリは交換が可能で,撮影中にバッテリを消費し切っても,データが失われずに,新たなバッテリを装着すれば継続して撮影が行える。専用のバッテリチャージャーで3台まで充電でき,1回の充電時間は3時間となっている。撮影データは1秒で表示され,10秒間の待機時間で次の撮影が行える。また,FPD側面にAC電源用のコンセントの差し込み口があり,用途に応じた使い方ができる。

  このワイヤレスFPDの発表に合わせる形で,CRとDRの兼用コンソールとして使用できる「Console Advance」も新たなバージョンとなった。従来はレンジ圧縮処理をしてデータを取り込んでいたが,新バージョンの5.0では,フルレンジのRawデータをダイナミックレンジ処理することで,細部の情報を描出できる。日本国内では来年(2011年)の第1四半期に販売を開始する予定である。

  モバイルタイプのX線撮影装置も新製品が登場した。「FCR Go 2」は「FCR Go」をアップデートしたもの。FCR Goは,日本国内では製造元の日立メディコ社により「Sirius Ubiquitas」として販売されている。この改良版であるFCR Go 2は,横幅が従来より40mm狭く,580mmとなったことで,狭い施設内での移動を容易にしている。操作用のモニタのサイズが15インチとなり,操作性も向上した。出力も32kWと大幅にアップしている。

さらにコンパクト化を図ったFCR Go 2
さらにコンパクト化を図ったFCR Go 2

FUJIFILM Medical Systemsのブース
FUJIFILM Medical Systemsのブース

ワイヤレスで400枚の撮影できるD-EVO(日本ではCALNEO C)
ワイヤレスで400枚の撮影できるD-EVO
(日本ではCALNEO C)

ダイナミックレンジ処理により高画質化を図ったConsole Advance
ダイナミックレンジ処理により高画質化を図った
Console Advance

  PACSの「SYNAPSE」も米国での新バージョンとなる4.0が登場した。一番の特長は,SYNAPSEと「SYNAPSE VINCENT」の3D画像処理機能が一体化されたこと。日本国内に続き,米国でも3D画像処理機能を本格的に展開する。

SYNAPSEの新バージョンのデモンストレーション
SYNAPSEの新バージョンのデモンストレーション

  マンモグラフィ関連では,日本ではすでに販売され,現在米国でFDA申請中の「AMULET」が出品された。また,日本で11月18日に発表されたばかりの「AMULET BIOPSY 位置決めオプション」も展示された。50μm画素によって得られる高精細な画像により,正確な位置決めが可能となる。さらに,昨年のRSNA2009でも紹介していたSDM(Stereo Digital Mammography)も展示した。これは角度を変えた2枚の画像を左右の目で別々に見られるようにハーフミラーと偏光グラスを用い3D画像化。立体視できるためデンスブレストの病変部も鑑別しやすくなる。


FDA申請中のAMULET
FDA申請中のAMULET

 

日本でも発表されたばかりのAMULET BIOPSY 位置決めオプション
日本でも発表されたばかりのAMULET BIOPSY 位置決めオプション
SDMのデモンストレーション
SDMのデモンストレーション

  このほか,東京慈恵会医科大学と開発を進める急性期脳卒中医療におけるiPhone・iPadを用いた脳血管障害治療支援システム「i-Stroke」を紹介していた。

i-Strokeの開発を手がける東京慈恵会医科大学の高尾洋之医師 i-Strokeの開発を手がける東京慈恵会医科大学の高尾洋之医師


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