富士フイルム(株)は,世界最小画素50μmの直接変換型FPD(フラットパネルディテクタ)を搭載した,乳がん検査用デジタルX線撮影装置「AMULET(アミュレット)」に搭載可能な「AMULET BIOPSY生検位置決めオプション(FDR-1000BPY)」の発売を開始した。
「AMULET BIOPSY生検位置決めオプション」をAMULETに搭載して使用することで,マンモグラフィ検査に加えて乳がんの確定診断のためのバイオプシ検査が可能になる。
今回発売する「AMULET BIOPSY生検位置決めオプション」は,AMULETで撮影された50μm画素の画像を用いることで,より正確な撮影領域の位置決め(ポジショニング)が可能。ノイズの少ない高解像度のステレオ画像を,コンソールのセカンドモニターとして配置された高精細検査用モニターへ表示し,正確かつ容易なポジショニングをサポートする。また,過去の検査画像を参照してポジショニングを行える。
検査時の目標座標指定(ターゲティング)画像表示には,速さを優先した高速表示モードと,画像分解能を優先した精細画像モードの二つを有し,病変部と被検者の状態に合わせて選択することで,検査の効率化が図れる。
さらに,撮影したステレオ画像へのターゲティングガイドラインの表示や,石灰化を見やすくする画像処理など,ターゲティングをサポートする機能に加え,乳房を固定する撮影台に針先が接近すると警告が表示される安全機能など,被検者の安全と操作者の使い勝手を考慮した機能が搭載されている。
AMULETは,直接変換型FPDを搭載し,ノイズの少ない鮮明な乳がん診断画像の描出を可能にしたことで,「平成22年度全国発明表彰 21世紀発明奨励賞」と,「第8回産学官連携功労者表彰 厚生労働大臣賞」を受賞した。AMULETで乳がんの確定診断ができる「AMULET BIOPSY生検位置決めオプション」を提供することで,年々罹患率が増大し「早期診断・早期発見」が求められている乳がんに対する検査・診断の質向上に貢献する。
●主な特長
(1) 50μm画素の直接変換型FPDで,ステレオバイオプシ検査が可能。高速表示モードも選択可能。
(2) AMULET操作モニターに加えて高精細検査用モニターを配置し,検査の作業性を向上。
検査用モニターへは,過去の検査画像も表示可能。
(3) ステレオ撮影画像へのターゲティングガイドラインや,石灰化を見やすくする画像処理,針先と撮影台の接触を避ける機能を搭載。 |