safireシリーズは,17インチの直接変換方式FPDを搭載したX線テレビシステムのSONIALVISION safire 17と血管撮影システムBRANSIST safire,一般撮影システムRADspeed safireを展示した。
SONIALVISION safire 17は,大型のFPDを搭載し,トモシンセシスや歪みのない長尺画像を撮影できるスロットラジオグラフィが可能である。トモシンセシスは,ブースの別のコーナーで,その最新技術が紹介されており,国立がんセンターと共同で研究を進めている肺がん検診への応用についても説明を行っていた。この研究では,胸部単純撮影よりも結節陰影の判別が容易であることが明らかになっており,CTよりも低被ばくで有効な検診ができる可能性がある。同社では,さらに共同開発を進めている胸部のCADについてもその成果を披露していた。また,トモシンセシスについては,より高分解能の画像が得られるための研究や4Dのトモシンセシスについても紹介をしていた。
BRANSIST safireでは,アプリケーションとして,3DロードマップとCTライクイメージングのデモンストレーションを行っていた。3Dロードマップは,先に3D画像によるマップを作成し,途中で観察する角度を変えても透視画像に3D画像が追従するというもの。Cアームの動きやFPDからX線管球までの距離,視野サイズに連動して画像が動くという。もう1つのCTライクイメージングは,17インチFPDでは初めてのもので,26cmのボリュームデータを撮影できるため,肝臓全体を1回でカバーする。撮影時間は10秒と20秒があり,Cアームの回転開始から60秒で画像を表示することが可能である。TAEなどの評価に有効だとしている。 |