今年のRSNA2009のテーマである“Quality Counts”と共に,主要テーマとして“Quantitative Imaging”がある。今年は,レイクサイドセンターに“Quantitative Imaging”のブースが用意され,MRIを用いた方法やPETを用いた定量イメージングの方法が紹介されていた。
Imagingからの定量解析は,このブースに限らず幅広く発表がおこわなれた。8時30分からのRefresher Course“CT and MR imaging - MR-based Assessment of Therapy”では以下の内容の講演が行われた。造影MRI,DWIおよびMRS(スペクトロスコピー)すべてにおいて,定量値を求めて,それらの値や特徴から,診断や治療の効果判定にどのように判断するべきかと講演がなされた。
Update Course in Diagnostic Radiology Physics: CT and MR imaging - MR-based Assessment of Therapy
- Assessment of Therapy Response with Dynamic Contrast-enhanced MR imaging
Yue Cao (PhD)
- Assessment of Therapy Response with in Vivo MR Spectroscopy
Peter B. Barker (DPhil)
- Applications of Diffusion MR Imaging to the Assessment of Therapy Response
Thomas L. Chenevert (PhD)
また,Scientific Paperでは,Y.Kanazawaらの“Hemodynamics Quantitative Analysis of Urinary Bladder Tumor: Using T1 Dynamic Contrast-enhanced Fast Spin Echo (T1DCE-FSE) Magnetic Resonance Imaging”(SSE11-06)という発表があった。これは膀胱MRI検査のDynamic検査において,信号強度から血流を評価するのではなく,transfer constant (Ktrans)やblood volume,interstitial volumeを求めて評価することで,定量的に血流評価を行えるという発表であった。またScientific Posterの発表では,H.Kanらの“Regional Delta-Diffusion Analysis of the Brain during Cardiac Cycle in Idiopathic Normal-Pressure Hydrocephalus”(LL-PH4165-H04)という発表があった。この発表では,心電同期でのDWIデータから僊DCを求める方法,及びNPHへの診断の有用性について述べられていた。このように,画像を視覚的に評価するだけでなく,定量解析を行うことの重要性を示す発表が多く行われていた。
インナビネット記者 林 則夫(金沢大学) |