シスコシステムズが遠隔医療を支援する「Cisco HealthPresence 2.5」の記者説明会を開催

2014-1-27


Cisco HealthPresence 2.5のデモ

Cisco HealthPresence 2.5のデモ

シスコシステムズ(同)は,2013年12月からビデオ映像などを用いて遠隔医療を支援するソリューション「Cisco HealthPresence 2.5」の販売を開始した。この新しいソリューションの発表の場として,2014年1月16日(木)に本社(東京都港区)において記者説明会を開催。医療業界での事業展開なども紹介した。

Cisco HealthPresence 2.5は,高解像度の動画像や高品質な音声,さらには医療機器からの検査データなどを組み合わせて,ネットワークを介して離れた場所にある医療機関同士での遠隔医療を支援するソリューション。聴診器の音や耳鏡の画像などもリアルタイムで送信できるほか,電子カルテやPACSのビューワも装備され,HL7やDICOMなどの標準化規格のデータを表示して情報を共有できる。

記者説明会では,まずCisco HealthPresence 2.5を用いて,遠隔医療の実証に取り組んでいる京都大学医学部附属病院教授で,医療情報企画部長,病院長補佐も務める黒田知宏氏が,その使用経験も含め,「情報化時代の地域医療」をテーマに講演した。黒田氏は,遠隔医療について,アクセシビリティの向上といった社会的効果や早期治療などによる経済的効果があると説明。地域医療のリソースを最適化するためのインフラとして重要であると述べ,自身が取り組む滋賀県湖北遠隔医療事業について紹介した。さらに黒田氏は,医療機器やITの技術進歩により診療・健康データの収集が容易になり,在宅医療,健康管理など医療サービスのあり方が変わりつつあると話した。一方で,医療者と患者との情報格差が残っており,コミュニケーションの重要性を訴えた。

講演に続き,シスコシステムズ公共・医療担当ソリューションアーキテクト兼務ビジネスディベロップメントマネージャーの岩丸宏明氏が,Cisco HealthPresence 2.5の説明とヘルスケア分野における同社の取り組みを紹介した。岩丸氏は,生産性を向上させ,より良いケアを提供するというテーマに基づいたソリューション「Cisco Connected Health」のフレームワークを示した上で,(1)医用画像管理,(2)遠隔医療・相談,(3)業務の効率化,(4)救急・災害医療,(5)インターネット接続,の各ポートフォリオについて解説した。

黒田知宏 氏(京都大学)

黒田知宏 氏
(京都大学)

岩丸宏明 氏(シスコシステムズ)

岩丸宏明 氏
(シスコシステムズ)

 

会場内には,これらのポートフォリオにおける事例として,スマートデバイスを用いたナースコールのシステムや,災害医療ソリューションもデモも行われた。

IP電話を用いたナースコールシステム

IP電話を用いたナースコールシステム

 

IP電話を用いた災害医療ソリューション

IP電話を用いた災害医療ソリューション

 

●問い合わせ先
シスコシステムズ合同会社
プレスルーム
TEL 03-6434-6500
http://www.cisco.com/jp/


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