東芝メディカルシステムズが「Aquilion PRIME」のフルモデルチェンジを発表
2013-4-3
コンパクト化された新Aquilion PRIME
東芝メディカルシステムズ(株)は2013年4月3日(水),東京国際フォーラム(東京都千代田区)において,新製品発表会を開催し,同社マルチスライスCTの最上位機種である「Aquilion PRIME」のフルモデルチェンジを発表した。
2010年12月に発表された同機種は,80列160スライス,0.5mmのスライス厚で,ガントリの回転速度は0.35s/rotというハイスペックを有しており,Area Detector CT「Aquilion ONE」の技術が移植されたハイエンドマルチスライスCTと位置づけられてきた。2代目となる新Aquilion PRIMEは,スライス数や回転速度の基本性能を先代より受け継いでいる一方で,ガントリなどの筐体をコンパクト化。ガントリの開口径が780mmというワイドボアを維持しながらも,14.8m2という設置スペースを実現している。
先代同様,逐次近似法を応用した画像再構成法で,同社独自の被ばく低減技術である「AIDR 3D」を標準で搭載。画像ノイズを最大50%,被ばく線量を最大75%低減できる。さらに,高速ワークフローという従来機の特長も継承しており,スキャニングと並列で画像処理を行うといった画像再構成技術や,ポジショニングを容易にする寝台の84mm左右動機能によって,検査のスループット向上も期待できる。
記者発表会では,まず代表取締役社長の綱川 智氏が,CT事業の展開について説明。被ばく低減への取り組みのほか,ブラジルやトルコ,インドネシアなどの新興国への販売について述べた。また,CT開発部の新野俊之氏がAquilion PRIMEの特長について解説を行った。さらに,ユーザーである北海道大学医学部附属病院放射線診断科の真鍋徳子氏が,Aquilion PRIMEの使用経験を報告したVTRを上映。64列CTと比較して高画質化していることや,検査スループットが向上していることが説明された。
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このほか,記者発表会では4月12日(金)からパシフィコ横浜で開催される2013国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2013)の展示内容の紹介も行われた。ブース内にはAquilion PRIMEも展示されるという。なお,同装置の価格は22億円となっており,国内100台,海外も含め300台を販売目標に掲げている。
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東芝メディカルシステムズ株式会社
TEL 0287-26-5100
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