RSNA2019 日立製作所 - US
ARIETTAシリーズ上位機種に視認性を高める“Carving Imaging”を搭載
2019-12-3
視認性を高める“Carving Imaging”
RSNA 2019 US
Hitachi Healthcare(日立製作所)のUSエリアでは,世界で展開する幅広いラインアップを展示したが,日本向けの製品としては汎用タイプのARIETTAシリーズ「ARIETTA 850」「ARIETTA 65」「ARIETTA 50」の3機種を中心に紹介した。画質・操作性・高機能アプリケーションを3本柱に開発されたARIETTAシリーズは,ハイエンドからエントリーまでをそろえ,ユーザーに合わせた提案が可能になっている。
シリーズ最上位機種のARIETTA 850は,ハードとソフトの両面から画質を追究。黒をしっかりと描出する22インチワイド有機ELモニタ“OLED monitor”や単結晶コンベックスプローブ,浅い部分から深い部分までフォーカスを合わせる送受信技術“eFocusing”などを搭載し,プレミアム装置にふさわしい画像を提供する。eFocusingは,ワンタッチ操作で従来のフォーカスと簡単に切り替えることができ,スクリーニングで全体を観察しながら,注目したい部分にフォーカスを切り替えて性状評価をすることもできる。
そして今回,新しく“Carving Imaging”が紹介された。ハイエンド装置として,より高精細な画像へと進化を深めるだけでなく,被検者依存/検者依存しやすい超音波装置だからこそ,“見えにくいものを見やすくする”ために開発されたアプリケーションである。体格の大きい被検者や,ノイズが乗りやすい脈管などの領域において,ノイズを低減し,高コントラストで辺縁をはっきりとさせる画像処理が可能になり,視認性の高い画像を表示することができる。日米ともに2019年から提供が開始されており,ARIETTA 850に加え,上位機種の画質性能などを引き継いだコンパクト装置ARIETTA 65でも,最新バージョンから対応可能となった。
シリーズエントリークラスのARIETTA 50は,超音波検査に慣れていない医師にも使いやすい装置をめざして,さまざまな工夫が取り入れられている。超音波検査では通常,プローブや検査領域を選んで条件設定をするが,わかりやすさを追究したARIETTA 50では,まず人体イラストから検査をしたい部位を選択し,その中でもどこを見たいのか,何を見たいのか(例:腕→血管/整形/リウマチ,整形の場合は浅い部分/深い部分),そして使用するプローブを選択していくだけで,検査条件の設定が完了する。直感的な操作性で,誰でも使いやすい超音波診断装置として,さまざまな場面で活躍することが期待されている。