RSNA2019 日立製作所 - AI 
AIを活用した画像診断支援の開発状況と,AIで変わる未来の医療を来場者と共有

2019-12-4

富士フイルム

AI(人工知能)


AIを紹介するエリアを受付近くに配置しPR

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RSNA 2019 AI

Hitachi Healthcare(日立製作所)は,画像診断支援へのAI活用をめざし,“DI×AI(Diagnostic Imaging with AI)”をコンセプトに開発を進めている。RSNA 2019では,開発中の脳動脈瘤CADや白質解析,認知症診断支援,乳がん超音波CAD,筋肉解析,肺がんCAD(すべてW.I.P.)のラインアップの紹介と一部のデモンストレーションに加え,AR(拡張現実)を用いて日立がめざすAIを活用した未来の医療のイメージを来場者と共有した。

“筋肉解析”(W.I.P.)は,RSNAで初めてデモンストレーションが行われ,開発中の画面を使って紹介が行われた。日立は従来,CT画像から体脂肪や大腰筋の面積計測を行うfatPointerやmusclePointerを開発していた。現在開発中の筋肉解析は,脂肪と筋肉を同時に抽出するもので,ディープラーニングを活用することで,従来のアルゴリズムよりも高い精度の抽出が可能になる。大腸CTに使用するような低線量撮影によるノイズの多い画像でも,大腰筋や脊柱起立筋,密接した内臓と脂肪などを高精度に分離・抽出し,画像上にラベリングするとともに,筋肉面積や脂肪面積,CT値を計測して数値で示す。また,レポートまで自動作成するソフトウエアとして開発しており,レポートでは画像や数値に加えて,各世代の筋肉量・脂肪量・CT値の平均値グラフに結果をプロットすることで,客観的に筋肉量や脂肪量を把握することができる。日本においては,腹部CTによる内臓脂肪・皮下脂肪評価が行われているが,筋肉解析を使用することで容易に検査メニューとして筋肉評価も追加できる。

認知症診断支援においては,AIを活用し,脳萎縮評価(W.I.P.)と定量的磁化率マッピング“QSM”(Quantitative Susceptibility Mapping)を組み合わせた取り組みも行っていく予定である。QSMは,3D gradient echoシーケンスでmulti echo撮像した画像から再構成できる。開発中のソフトウエアはベンダーフリーとして提供する予定で,検査装置ベンダーに依存しない各種画像診断支援AIの早期提供が期待される。

“DI×AI(Diagnostic Imaging with AI)”コンセプトに基づき開発中のAIソフトウエアを紹介(W.I.P.)

“DI×AI(Diagnostic Imaging with AI)”コンセプトに基づき開発中のAIソフトウエアを紹介(W.I.P.)

 

ARを使った展示では,日立がAIを活用して,どのような医療の未来をイメージしているかを紹介した。来場者は,タブレット端末でAIエリアの床にあるQRコードをスキャンすると,人体モデルが出現。まず,現在開発している肺がんCADや脳動脈瘤CADといったsingle-purpose AIは,例えば脳動脈瘤では検出と破裂リスク評価といった診断支援が可能になり,“脳動脈瘤のリスク”を除去できる未来を示す。続いて,さらに未来,next generationのAI診断では,脳動脈瘤の検出やリスク評価といった単一目的ではなく,認知症を発症する可能性などさまざまな疾患リスクを評価でき,それらに総合的に対応することで,より健やかで明るい未来が待っているというイメージを紹介した。

AR展示ではQRコードをスキャンすると人体モデルが出現

AR展示ではQRコードをスキャンすると人体モデルが出現

 

single-purpose AIでは脳動脈瘤の評価のみが可能

single-purpose AIでは脳動脈瘤の評価のみが可能

 

next generation AIでは脳動脈瘤に加え,認知症リスクの評価も可能

next generation AIでは脳動脈瘤に加え,認知症リスクの評価も可能

 

AIでさまざまな疾患に総合的に対応することでより健やかな未来を実現

AIでさまざまな疾患に総合的に対応することでより健やかな未来を実現

 

タブレットをARの人体モデルの中に入れると体内も観察できる。

タブレットをARの人体モデルの中に入れると体内も観察できる。

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