RSNA2015 東芝 - MRI
広視野バーチャル映像表示技術や「Vantage Elan/eS Edition」など被検者の負担を軽減する技術を発表
2015-12-2
ハイエンド装置である3T MRI
「Vantage Titan 3T」
RSNA 2015[第2日目:11月30日]
Toshiba America Medical Systems(東芝)のMRIコーナーでは,今回3台の装置が展示された。3T MRIの「Vantage Titan 3T」と2014年のRSNAで米国初展示となった1.5T MRI「Vantage Elan」の新バージョン「Vantage Elan/eS Edition」,同じく1.5T装置の「Vantage Titan」である。
この中で最も注目を集めたのは,参考出品として,Vantage Titan 3Tに搭載して紹介された広視野バーチャル映像表示技術ユニットである(日本国内医薬品医療機器等法未承認)。寝台に上部にドーム型のスクリーンをセットして,寝台の反対側に設置されたプロジェクタから映像を投影し,さらにその映像が顔面の前にある鏡に映し出されるものである。これにより,被検者はガントリ内で映像を鑑賞しながら検査を受けることができる。ガントリ内で映像を見ることができる技術は従来もあったが,今回発表された東芝の技術は,ドーム型のスクリーンにより,被検者が奥行きのある広々とした空間に映像が表示されている感覚を得ることができるところに特長がある。被検者は,圧迫感を感じることなく検査前からリラックスしてガントリ内で入ることができ,閉所恐怖症の患者や小児の患者なども安心して検査を受けることが可能になる。同社の静音機構“Pianissimo”との組み合わせにより,被検者の負担を減らすことができる技術である。今回は参考出品であり,今後は早期実用化をめざすとしている。
また,RSNA2015直前に日本でも発表されたVantage Elan/eS Editionは,「きれい かんたん コンパクト」をコンセプトに開発されたVantage Elanの高画質とコンパクトさを残して,多チャンネルフェイズドアレイコイルに最適化。さらに,最新のソフトウエア“M-Power V3.1”を採用した。この新技術の搭載により臨床ニーズに応える高画質を実現。また,金属アーチファクトを低減する“VAT”や白質と灰色質のコントラストを明瞭にする“DIR”,非造影MRAを支援する“DelayTracker”が可能になり質の高い検査を支援。さらに,被検者の負担を軽減するシーケンスである“QuietScan”も搭載している。このほかにも,コンピュータウイルス対策も強化して,信頼性の高い,安心できる検査環境を提供する。
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