RSNA2013 シーメンス - 核医学(MI)
“xSPECT”搭載の「Symbia Intevo」,“FlowMotion”を可能にした「Biograph mCT Flow」を展示
2013-12-4
画像再構成技術でSPECT画像の
定量計測を可能にした「Symbia Intevo」
RSNA 2013 [第2日:12月2日(月)]
Siemens Healthcare(シーメンス)は,RSNA 2013のMolecular Imagingゾーンで,SPECT・CTの新製品「Symbia Intevo」を展示した。Symbia Intevoは,外観は,ガンマカメラとCT部分を組み合わせた従来のSPECT・CTと変わらないが,新たに開発した画像再構成技術である“xSPECT”によってSPECTの画質の向上と,世界で初めてRIの定量計測を実現している。従来,SPECT・CTのCT画像はAC(吸収補正)にのみ使われてきたが,xSPECTではCT画像をSPECTの再構成の際に利用して画像再構成を行うことで,SPECTの分解能とコントラストが大幅に向上した。SPECT画像の画質向上によって,PETと同じような定量計測を可能にしており,Bq/mLとSUV値による評価をSPECT画像で行える機能をコンソールに組み込んだ。今後,SPECTでの定量計測に向けたSUV値の評価などを行っていくとのことだ。従来は,CTの512ピクセルをSPECT画像の128ピクセルに落として吸収補正していたが,Symbia Intevoでは,SPECTの撮像を256ピクセルで行い,rawデータ上でCTのボクセル計算に256ピクセルを当てはめていく処理をすることでxSPECTの画質の向上を,可能にしており,その膨大な画像処理のために,処理用の専用コンソールが追加されている。
また,日本でも2013年8月に発売された新しいPET・CTシステムである「Biograph mCT Flow」も出展された。Biograph mCT Flowは,リニアモータ駆動式寝台の採用によって,寝台の連続移動や速度の可変,秒間0.1ミリ単位の低速移動などを高い精度で実現しているのが特長で,データ収集時の自在なコントロールや呼吸同期設定,高速スキャンなど,さまざまな撮影条件への対応を可能にした速度可変型連続移動スキャン機能“FlowMotion”を搭載している。従来のPET・CTでは,ステップ&シュートのような寝台の動きで,急な寝台の移動が被検者に負担を与えていたほか,PET検出器のサイズに応じたスキャン範囲の設定によって,撮像方法が制限されるケースがあった。FlowMotionによって,関心領域にあわせた高分解能撮像や呼吸同期を設定した撮影など,患者に応じた設定が可能になる。
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