RSNA2012 フィリップス - X-ray
X-ray:ワイヤレスFPDの活用や循環器の手技をサポートするアプリケーションを紹介
2012-11-27
ワイヤレスFPDを生かす
「DigitalDiagnost」ファミリーを展示
RSNA2012 [第1日目:11月25日(日)]
●DigitalDiagnost
フィリップスのDigitalDiagnostファミリーは販売20年を迎えて,全世界で6500台の納入実績を誇っている。FPDを搭載したDigitalDiagnostは,2011年のRSNAで第3世代として新しいバージョンを発表し,日本においても今年のITEM2012で紹介された。今回の展示では,ワイヤレスFPDを共有して使用できるディテクタシェアリングを中心に,新機能を含めて展示を行った。
DigitalDiagnostでは,臨床現場のニーズにあわせて,最大3枚のパネルの組み合わせで利用する“High performance”,1枚のワイヤレスFPDで立位・臥位で共用する“Value”,1枚のパネルで立位,臥位,軸位を撮影する“Flex”,天井走行型管球でワイヤレスFPD1枚を利用する救急の“Emergency”,胸部撮影の“Chest”の,5つのルーム構成が可能になる。また,ワイヤレスFPDを最大限に活用するためのワイヤレストレイを搭載し,パネルの設置方向の自動認識や充電などが行える。さらに,ディテクタシェアリングでは,1枚のワイヤレスFPDを複数の部屋で共有することが可能になり,ワイヤレスディテクタを利用したより柔軟な運用を実現した。
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線量低減では,Eleva Workspotの新しい機能として,小児の低被ばく撮影に対応する“Image Gentry”に基づいたパラメータの設定,線量管理のための“DICOM Structured Dose Report”(W.I.P.)への対応などが紹介された。
●IVR
フィリップスのIVRでは,FPDを搭載した外科用X線撮影装置「Veradius」の新しいバージョンが展示された(日本国内薬事未承認)。新しいVeradiusでは,Cアームの奥行きを広くして,ベッド回りの空間を確保したほか,サブモニタやカラーコーディングによるCアーム操作をわかりやすくするなどのバージョンアップを行っている。また,合わせて,先日リリースされたX線被ばく線量をリアルタイムでモニタリングする小型線量計「DoseAware(ドーズアウェア)」による術者の線量管理のソリューションも紹介された。
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フィリップスのアンギオシステムは,“FlexMove”によるハブリッドORシステムと,通常の血管撮影装置を展示した。血管撮影の新しいアプリケーションとして,経食道による3D超音波検査をサポートする「Echo Navigator」を発表した。経血管的に僧帽弁や心房中隔の手術を行う手技では,3Dイメージを得るために経食道エコー(Live 3D TEE)が行われるが,手技を行う循環器内科医とTEEの操作を行う操作者の連携が重要で,スムーズな画像の位置決めが行えることが求められていた。Echo Navigatorでは,透視画像で経食道エコーのプローブの先端を画像認識し,エコーの照射方向を透視画像とシンクロナイズして,透視画像上で術者の見たい方向に超音波プローブを操作できるようにナビゲートする。透視と3D超音波の連携によって,術者の操作のストレスを軽減すると同時に,検査時間の短縮によって,患者の負担軽減が期待される。