RSNA2012 事前トピックス
2012-11-19
- テーマは“Patients First.(患者第一)”
- 応募演題数は昨年を上回る1万3162題に
- Technical Exhibitsには632社が出展
- Patients First 5k Fun Runなどのイベントも開催
- ブラジルの放射線医学の動向や模擬裁判などのセッション
- シカゴ市には130万ドルの経済効果
1. テーマは“Patients First.(患者第一)”
RSNA 2012の大会長はTexas Children's Hospital,Baylor College of MedicineのGeorge S. Bisset III, M.D.が務める。Bisset大会長が掲げた今回のRSNAのテーマは“Patients First.(患者第一)”である。このテーマの下,初日25日には,Arie Crown Theaterで恒例のOpening Sessionが行われる。
Opening Sessionでは,Bisset大会長ほか,Chicago Radiological Societyの会長らが出席し,華やかな開会式が行われるほか,“Putting Patients First—Rhetoric or Responsibility?”をテーマにしたBisset大会長によるPresident's Addressも用意されている。
また,President's Addressに続き,Opening Session Panelが行われる。テーマは“Patients First”。まず,“Facial Restoration by Transplantation and the Role of Novel Imaging Technology”と題して,Bohdan Pomahac, M.D.が講演。続いて,“The Doctor As Patient; The Patient As Advocate”をテーマに,Sheila RossとKaren E. Arscott, D.O., M.Sc.が登壇する。
RSNA 2012の演題募集は,3月31日に締め切られたが,応募数は1万3162題を記録した。これは,昨年の1万2334題,一昨年の1万552題を上回る結果となった。このうち採択された演題数は,5231題に上り,この数字も昨年の5143題を超えている。その内訳は,Education Exhibitsが2111題,Scientific Presentationが3121題となっている。Scientific Presentationは,Paperが16の専門領域で1863題,Posterが1257題。Education ExhibitsとScientific Postersの会場は,例年どおりLakeside Leaning Centerを予定している。
このほか,Refresher Courseは235コースが用意される。
3. Technical Exhibitsには632社が出展
RSNAで最も華やかな場であるTechnical Exhibitsには,632社が出展を予定している。各社が新製品をお披露目し,新技術を競い合う舞台は44万5800平方フィートもの広さになる。会場は従来どおり,South Building(Hall A),North Building(Hall B),Lakeside Center(Hall D)の3会場にわかれている。今回は,初の試みとして,“Exhibitor Product Theater”が用意される。これはHall Aのブース4064において,出展企業がプレゼンテーションを行うというものである。また,China PavilionやKorea Pavilionなどアジア諸国のブースも出展される。
今回が初出展となる企業は77社。日本企業では,クライムメディカルシステムズ,日本電気硝子が初出展企業リストに名を連ねる。
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4. Patients First 5k Fun Runなどのイベントも開催
RSNA 2012期間中には,いままでにない新企画も用意されている。今回開催されるPatients First 5k Fun Runは,大会テーマにちなんだもの。11月27日6時30分にスタートする。参加者は,Arvey Fieldをスタートして,往復5kmのコースをランニングまたはウォーキングをする。参加登録料30ドルは,寄付金となる。参加者には,特製のTシャツが配布される。
国際化が進むRSNAでは,国別の臨床家,研究者によるセッションを例年設けている。2008年には,日本人の放射線医学の最新動向を紹介する“Japan Presents”が行われた。今回のRSNAでは,11月26日に“Brazil Presents 2012: Topics in MRI”が予定されている。
また,今回のユニークセッションとしては,11月25日に開かれる“ock Jury Trial”も挙げられる。これは,放射線診療における医療過誤の模擬陪審員裁判を行うとしている。
このほか,放射線科医のアシスタントのためのRadiologist Assistants Symposiumも新企画として用意されている。
世界136か国,5万1000人が所属するRSNA。RSNA 2012では,期間中6万人弱の参加者がマコーミックプレイスを訪れることが予想されている。全米はもとより海外からも多数の参加者が見込まれるだけに,それを受け入れるシカゴ市側の準備も万端である。RSNAでは期間中79のホテル,およそ1万2000室を参加者のために確保している。
また,RSNA参加者が与える経済効果も大きい。RSNAのプレス発表では,期間中130万ドルをシカゴ市にもたらすとしている。
なお,参加できないRSNA会員なども視聴できるコンテンツとして,昨年から始まったVirtual RSNAが用意されている。登録者は期間中に行われる40セッションのライブストリーミングを視聴することができる。
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