RSNA2012 GE - US
術者に依存しない乳房超音波検査を実現する「somo・v」
2012-11-26
乳腺超音波自動検査システムを採用したsomo・v
RSNA2012 [第1日目:11月25日(日)]
GE Healthcareは,RSNA2012直前の11月9日に,乳腺超音波自動検査システム(Automated Breast Ultrasound System:ABUS)を手がけるU-Systemsを買収したと発表した。今回のRSNA2012では,同社の技術を採用した超音波診断装置の新製品として,whole breastスキャンを行う「somo・v」(日本国内薬事未承認)を初披露した。
日本人女性に多いデンスブレストは,マンモグラフィよりも超音波検査の方が適しているとされているが,従来装置では施行者によってバラツキが生じ,定量的な検査を行うのが難しかった。この装置では,検査者依存をなくし,質の高い画像を得ることができる。乳房を上部から平行断面(Cプレーン)観察することも可能で,従来の乳房超音波検査ではなかった情報を付与することも期待されるという。すでに米国では510(k)の申請を通過しており,日本での展開も検討されている。
また,超音波診断装置の最上位機種の「LOGIQ E9」には,新しいフュージョン機能が追加された。同社では従来から“Volume Navigation”と呼ばれる他モダリティとのフュージョン技術があった。今回発表されたのは,ポジションセンサーを搭載した“Active Tracker”(日本国内薬事未承認)と呼ばれる器具を装着してCT撮影を行い,そのデータをLOGIQ E9に入れることで,位置合わせをする必要がなく,自動的にフュージョン画像表示する。フュージョンが容易になったことで,術者にとって,より使いやすいものになるという。このほか,LOGIQ E9には,従来より小型のプローブが2種類追加された。
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新製品としては,日本ですでに販売されている「LOGIQ S7」が発表された。昨2011年に発表された「LOGIQ S8」のモニタサイズを小型化したり,フュージョン機能を省略するなどして,高画質を維持したまま低価格化を図っている。中小病院や検診施設でのスクリーニングなどの利用が想定される。