ITEM2025 キヤノンメディカルシステムズ 取材速報 
CTの新カテゴリとなる世界初のマルチポジションCT「Aquilion Rise」が登場


2025-4-12

キヤノンメディカルシステムズ


キヤノンメディカルシステムズブース

キヤノンメディカルシステムズブース

キヤノンメディカルシステムズは,「Meaningful innovation. Made possible.」を展示のコンセプトメッセージに掲げ,AIソリューションブランド「Altivity」により新しい価値を創出する最新技術・ソリューションを展示した。初披露された世界初のマルチポジションCT「Aquilion Rise」をはじめ,各種X線システム,超音波診断装置,ヘルスケアITなど多数の新製品,新ラインアップが登場した。

会場で大きな注目を浴びていたのが,世界初のマルチポジションCT「Aquilion Rise」だ。90°回転かつ上下動する可動式の片持ちガントリにより,臥位・立位・座位での撮影が可能となっている。80cmのワイドボア,80列検出器,最速0.35秒/回転のスペックを有し,ノイズ除去技術「Advanced intelligent Clear-IQ Engine(AiCE)」や金属アーチファクト低減技術「Single Energy Metal Artifact Reduction(SEMAR)」などを利用できる。広い動線の確保やカメラを用いた自動ポジショニング,自動化技術「INSTINX」により,検査スループットの向上も図られている。主なターゲットは放射線科や整形領域,検診施設など。脊椎すべり症や膀胱脱など,立位でのみ症状が生じる疾患の診断や術前検査への活用が期待される。

世界初のマルチポジションCT「Aquilion Rise」

世界初のマルチポジションCT「Aquilion Rise」

 

ガントリが90°回転,上下動することで,臥位・立位・座位撮影に1台で対応

ガントリが90°回転,上下動することで,臥位・立位・座位撮影に1台で対応

 

X線システムでは,複数のモダリティに新製品・新ラインアップが登場した。多目的デジタルX線TVシステム「Ultimax-i Unity Edition」は,透視/撮影とも16bitの濃度分解能を実現,ダイナミックレンジを拡大する機能「DRE」により,直接線領域のデバイスまで視認可能となり,穿刺手技などを支援する。
Angio CTには,血管撮影装置「Alphenix Sky+」と90cmの大開口径80列マルチスライスCT「Aquilion Exceed LB」を組み合わせた新ラインアップが追加された。また,血管撮影装置のリアルタイム画像処理「αEvolve Imaging」が第2世代に進化したことをアピールした。
このほか,スムーズなポジショニングを支援する機能を実装した一般X線撮影システム「Radrex i5 / Flex Edition」や,マンモグラフィに最適化されたノイズ低減処理AiCEなどが登場した。

多目的デジタルX線TVシステム「Ultimax-i Unity Edition」では直接線領域のデバイスまで視認可能

多目的デジタルX線TVシステム「Ultimax-i Unity Edition」では直接線領域のデバイスまで視認可能

 

血管撮影装置「Alphenix Sky+」と80列マルチスライスCT「Aquilion Exceed LB」を組み合わせた新たなAngio CTがラインアップ

血管撮影装置「Alphenix Sky+」と80列マルチスライスCT「Aquilion Exceed LB」を組み合わせた新たなAngio CTがラインアップ

 

超音波診断装置では,ITEM直前に販売開始となったプレミアムハイエンドクラスの超音波診断装置「Aplio beyond」がお披露目された。Aplio iシリーズから継承した「iBeam+」や装置独自の画像処理「Precision Plus Fine Processing mode(PPFP)」による高画質とコンパクト性を両立,さらにAIを用いて開発したアプリケーションにより,検査効率の改善と検査アウトプットの向上を実現する。
また,小型・軽量・ワイヤレスな携帯型超音波診断装置「Aplio air」は,コンベックスとリニアのデュアルプローブを採用。専用アプリをスマートフォンやタブレットにインストールして使用する。

プレミアムハイエンドクラスの超音波診断装置「Aplio beyond」

プレミアムハイエンドクラスの超音波診断装置「Aplio beyond」

 

ヘルスケアITでは,医用画像解析ワークステーション「Abierto Vision」がITEM初展示となった。AIを活用した自動化技術や多彩な解析アプリケーションを搭載しており,ワンクリックで高精度に全身血管や脳動静脈分離,椎体(W.I.P.)が抽出・分離できるなど,画像解析ワークフローの簡略化に貢献する。また,ユーザーインターフェイスをCTコンソールに近づけることで,シームレスな操作性を実現している。

「Abierto Vision」には多彩な解析アプリケーションを搭載し,画像解析のワークフロー簡略化に貢献

「Abierto Vision」には多彩な解析アプリケーションを搭載し,画像解析のワークフロー簡略化に貢献

 

MRIでは,ITEM 2024で発表した「Vantage Galan 3T / Supreme Edition」を展示した。3T装置では初めてマグネットを内製化した装置で,高い磁場均一性を実現し,最大FOVが向上している。展示では,MRIソリューションのサービスとして,マグネットをそのまま活用して装置を更新できるリニューアルソリューションや,出荷後のヘリウム補充が不要なSustainable Helium PROJECTなどを紹介し,経営や環境への貢献をアピールした。

MRIは出荷後のヘリウム補充が不要で,経営と環境に貢献

MRIは出荷後のヘリウム補充が不要で,経営と環境に貢献

 

 

●お問い合わせ先    
社名:キヤノンメディカルシステムズ株式会社
住所:栃木県大田原市下石上1385番地
TEL:0287-26-5100
URL:https://jp.medical.canon

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