●エレクタ シナジー(イメージガイド放射線治療装置) |
治療ビームと垂直方向に kV電圧のX線管球とフラットパネル検出器を装備しており,単発撮影や連続(透視)撮影だけでなくコーンビーム技術による3次元CT画像の撮影が可能です。専用ワークステーションを用いて,実際の治療位置で撮影した3次元CT画像と治療計画時のCT画像を重ね合わせ,位置決め誤差を計算します。従来のリニアックグラフィーやポータルイメージング画像では確認が困難だった軟部組織まで判別できるので,より正確な位置決めが可能であり,IMRTや定位照射(SRT)などの高精度な照射により適した治療装置です。
また,最新の強度変調放射線治療(IMRT)であるElekta VMATにも対応しています。多門照射によるIMRTに比べ,短い照射時間でターゲットに限局した治療ができるので,スループットの向上とともに患者の余分な被曝の低減も期待できます。 |
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●XVI(X-ray Volume Imaging) |
kVを利用したX線の位置決めシステム。代表的な機能は,単発撮影機能(PlanarView),透視機能(MotionView),コーンビームCT機能(VolumeView)であり,治療計画時に使用したCT画像と重ね合わせを行うことによって位置決め誤差を算出し,得られた位置決め誤差は,操作室からの遠隔操作でリニアックの寝台を移動させて補正します。
骨,軟部組織の自動位置合わせ機能も搭載しており,撮影と同時にバックグラウンドでCT画像を再構成することも可能です。 |
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●放射線治療マネジメントシステム MOSAIQ(モザイク) |
シングルデータベースによる電子カルテ機能とマルチベンダー対応の放射線治療照合機能をあわせ持ち,放射線治療計画から照射,フォローアップまでの段階的な管理を可能にします。患者情報の全てをMOSAIQに登録することにより,院内での情報の共有が容易になります。
オープンシステム設計であるため,各社のリニアックとの接続はもちろん,プロトン治療機やVMATのような最新技術にも対応するインターフェースが用意されています。オプションである「MOSAIQ Oncology PACS」を活用すれば,DICOM-RTを始めとする放射線治療に必要な大量のデータの長期保存が可能です。また,現在日本語対応の作業が進められており,放射線治療に携わる多くのスタッフにとって,より使いやすいシステムとして整いつつあります。 |