キヤノンメディカルシステムズブース

キヤノンメディカルシステムズは，「Meaningful innovation. Made possible.」をテーマに展示ホールAの例年通りの場所に広大なブースを構えた。展示テーマには「キヤノンが可能にする、臨床に意味ある真のイノベーション。」のメッセージが込められており，CTからヘルスケアITまで最先端の製品，ソリューションを出展した。今年もブースの中核となったのは，キヤノンメディカルシステムズの人工知能（AI）ソリューションブランドである「Altivity」だ。Altivityはすでに同社のさまざまなモダリティに適用が進んでいるが，ブースではAltivityがもたらす価値やこれからのロードマップをパネルやディスプレイを使ってわかりやすく来場者にプレゼンテーションした。

Altivityのコンセプトやロードマップをプレゼンテーション

ヘルスケアITでは，AI技術を活用した読影のためのソリューションである「Abierto Reading Support Solution（Abierto RSS）」など，読影や検査など放射線科の業務を支援するさまざまな製品を展示した。参考展示された医療情報統合ビューワ「AbiertoCockpit for ER」は，バイタル情報を直近だけでなくER入室後からのデータをすべて表示できる。また，Abierto RSSの「Abierto Automation Platform」の「Temporal Subtraction For Bone」などのアプリケーションを紹介した。

医療情報統合ビューワAbiertoCockpit for ERを参考展示

Temporal Subtraction For Boneの解析結果をFindings Workflowで参照

CTでは，80列CT「Aquilion Serve」と高精細CT「Aquilion Precision」を実機展示。Aquilion Serveでは「INSTINX」と名付けられた自動化技術をアピール。そのほか，ADCT「Aquilion ONE/PRISM Edition」に搭載された超解像技術「Precise IQ Engine（PIQE）」の臨床データなどを供覧した。

自動化技術INSTINXを搭載したAquilion Serve

PIQEで冠動脈ステントの描出能が向上

MRIでは，DLR-MRIのラインアップが拡充したことをアピールし，3Tの「Vantage Galan 3T」，1.5Tの「Vantage Fortian」を実機展示。ソフトウエアV9.0に搭載されたMRIの超解像画像再構成技術である「Precise IQ Engine（PIQE）」について臨床画像を含めて紹介した。

シーリングカメラによるポジショニングサポート機能などを搭載したVantage Fortian

新製品としては，ITEM2023に合わせて発売されたデジタルPET-CT 「Cartesion Prime / Luminous Edition」を展示。デバイスレス呼吸同期撮影を実現したのが特長だ。また，FPDではAECを内蔵した（Built-in AEC Assistance機能）「CXDI-Elite」が登場。半切サイズのCXDI-Elite（CXDI-720C Wireless）と組み合わせた回診用X線撮影装置「Mobirex i9」も展示され来場者の注目を集めていた。

デバイスレス呼吸同期撮影が可能なデジタルPET-CT の新製品Cartesion Prime / Luminous Edition

AECを内蔵したデジタルラジオグラフィの新製品CXDI-Elite

CXDI-Eliteと組み合わせた回診用X線撮影装置Mobirex i9

超音波コーナーでは，プレミアムクラスの「Aplio i800 / Prism Edition」のSmart Fusion機能や穿刺用プローブなどをアピール。放射線治療では，catalyst＋で脳定位照射に対応するエレクタ社の「Versa HD Signature」についてパネルで説明した。

プレミアムクラス超音波診断装置Aplio i800 / Prism EditionではSmart Fusion機能などをアピール

ディスポーザブルタイプのニードルガイドを装着した穿刺用プローブ

エレクタ社のVersa HD Signature