ITEM2019 東洋メディック ブースレポート
医療被ばく管理システム「AMDS」シリーズなど国内外の放射線分野の新製品や最先端技術を紹介
- INFORMATION
- 取材速報
- report
2019-5-10
東洋メディックブース
東洋メディックは,骨密度測定装置「Horizon」や世界最高の解像度を有する末梢骨QCT(pQCT)「Xtreme CT Ⅱ」をはじめ,世界各国で幅広く導入されている放射線診断装置や放射線治療周辺機器,患者安全の確保や検査環境を向上させる関連製品などを展示した。また,2018年より国内総代理店として取り扱いを開始したアゼモトメディカル社製の線量管理システム「AMDS(アミダス)」も紹介した。
●最新のセラミックディテクタ搭載の骨密度測定装置「Horizon」
ホロジックジャパン社製のX線骨密度測定装置「Horizon」は,最新のセラミックディテクタと小型化された高周波X線管球を採用している。ディテクタと寝台の距離は60cmで,広さを確保しながら,高画質画像を得ることができる。DXA法による腰椎,大腿骨,全身,ラテラル,前腕骨を測定でき,腰椎(L2-L4)ならば10秒で撮影できる。
オプションの測定アプリケーションソフトウエアである“TBS(Trabecular Bone Score:海綿骨スコア)”や“HAS(Hip Structure Analysis:皮質骨強度評価)”を用いることで,詳細な骨密度測定結果の取得が可能で,研究や臨床現場で活躍する。
Horizonは,簡単なボタン操作により,アームが横,ベッドが前に移動するので,被検者の乗降が容易になり,スムーズな検査を実現する。
●世界最高解像度を有する「Xtreme CT II」
「Xtreme CT II」は,スイスSCANCO MEDICAL社製の末梢骨QCT装置(pQCT)。5μSvという低線量での撮影を可能にしながら,ヒト生体の四肢用CTとしては世界最高解像度の60μmの画像を得られる。多彩なパラメータにより,海綿骨の骨密度や骨塩量だけでなく,骨梁幅,骨梁数,皮質骨多孔性など,微細構造までを解析できる。骨粗鬆症やリウマチなどの診断や治療,発症機序の研究などで注目を浴びており,世界ではおよそ2200サイトで導入されている。
●画質向上に寄与する「Pearltec MRI/CT用 患者ポジショニングシステム」
MRIやCTの画像検査時に患者のポジショニングをサポートする「Pearltec MRI/CT用 患者ポジショニングシステム」は,スイスPearltec社製で,可動性のポリエチレンビーズとエアパウチによる独自技術を採用したポジショニング支援クッションの「Multipad」を患者の体型や状態に合わせてセッティングすることで,撮影部位を適切な位置に安全に固定できる。それぞれ,衛生面や患者快適性はもちろん,セッティングのしやすさを考慮したデザインを採用。患者が苦痛を伴わない状態で適切な位置で撮影部位を安全に固定できるため,モーションアーチファクトを抑えられ,再撮影のリスクを低減する。患者の快適性を損なわない伸縮性ポリエステルのMultipadカバーは,装着や取り外しが容易で,共通カバーとして各Multipadで使用できる。
ブースでは,頭頸部・四肢用のMultipadをはじめ,さまざまな部位を固定できる「Multipad Bendy」,MRI検査時のヘッドフォンやイヤープラグ装着時の頭部固定のための「Multipad Ear」,CT用頭部患者位置決め補助パッドの「CT Head Fix」のほか,新たに加わった新生児用「BabyFix Cocoon」が紹介された。
●「SMARTSCAN」による放射線治療の業務効率を向上
SMARTSCANは,ベルギーIBA社製の放射線治療部門の自動・ガイドコミッショニングシステム。ビームコミッショニング業務の効率性と正確性をサポートするソリューションで,2018年秋にリリースされた。スキャニング効率を向上させ,患者にとって安全で正確な放射線治療の実施に貢献する。
グローバルプラットフォーム「myQA」にシームレスに統合でき,ビームスキャニングの準備から測定実施までの各操作がガイド下で行え,自動でのコントロールと測定によって作業効率が向上する。
リフトテーブルのキャスターは収納できることで直径165cmまでの省スペース化を図れる。大型ホイールで移動を容易にしながらも,測定時にはファントムに水を入れたままカウチリングを跨るサイズまで伸ばすことができる。
●最適な撮影条件を編み出す「AMDS」シリーズ
「AMDS」シリーズは,アゼモトメディカル社製の医療被ばく線量管理システム。施設規模や運用形態に対応できるよう,「玄武」「白虎」「朱雀」「青龍」の4モデルがラインアップされている。2018年11月に代理店契約を締結し,東洋メディックが国内総代理店となった。
AMDSは,画像診断の効率と質の向上のため,適正な線量で検査が行えるようサポートする。モダリティから線量情報を自動的に収集するため,スタッフの作業効率が向上し,負担軽減に貢献する。また,患者や撮影プロトコル別の線量管理に加え,検査名の統一化や他施設との比較・検討を行える。これにより,自施設の撮影プロトコルや被ばく線量の妥当性を客観的に評価できる。
さらに,施設によって異なる検査名・プロトコルを自動的に統一するリンケージ機能を有しており,他施設との比較を容易に行える。
また,保守契約には,バージョンアップも含まれており,システムを陳腐化させず長期にわたり使用できるのもメリットである。
●お問い合わせ先
社名:東洋メディック株式会社
住所:〒162-0813 東京都新宿区東五軒町2-13
TEL:03-3268-0021
URL:http://www.toyo-medic.co.jp/