ITEM2018 JVCケンウッド ブースレポート 
「JVC」ブランドの画像診断モニター「i3シリーズ」を中心に,JVCケンウッドが持つ映像・音響技術を生かしたソリューションを紹介


2018-5-1


JVCケンウッドブース

JVCケンウッドブース

JVCケンウッドは,「TOTOKU」から「JVC」へとブランドを統一し,主力製品である医用画像診断モニターを軸に,JVCケンウッドグループとして提案するさまざまなソリューションを3つのエリアにわけて展示を行った。1つ目のエリアは画像診断モニターの新製品「i3シリーズ」を展示した。2つ目のエリアでは,空間音響デザインソリューション「KooNe」の体験空間を設置した。3つ目のエリアでは,子会社となるRein Medical社の手術室ソリューション「SMART OR ソリューション」のシステムを展示した。

●デザインを一新した「JVC」ブランド初の画像診断モニター新製品ライン「i3シリーズ」

主力製品である医用画像表示モニターの新製品として2メガピクセルの「CL-S200」と3メガピクセルの「CL-S300」を展示した。両製品は,「TOTOKU」から「JVC」へとブランドを統一してから初めてとなる画像診断モニター新製品ライン「i3シリーズ」のモニター。従来製品の「i2シリーズ」からデザインが一新され薄型になり,ベゼルと画面との段差を極力少なくすることで1枚のフィルムを見ているように読影することができる。また,スタンドも含めた背面の色を白くすることで,モダリティや室内との調和をとっている。スタンドには大型のワイヤホールが採用され,ケーブルを容易にまとめることができる。2面構成の場合にモニタ同士をケーブルで接続できる“デイジーチェーン”により,ケーブル接続がシンプルになる。これらにより,省スペースかつすっきりとしたワイヤマネジメントが可能になる。
画像表示では,マルチモダリティに対応する独自機能の“ダイナミックガンマ”を搭載。モノクロ画像とカラー画像をリアルタイムかつピクセル単位で自動的に識別し,モノクロ部分はDICOM Part14で,カラー部分はGamma2.2で表示する。これにより,モノクロ,カラー画像が混在していてもそれぞれの画像を最適な階調で表示するため視認性が向上する。また,テキスト量に応じて輝度を調整する“オートテキストモード”を搭載し,最良かつ最適な読影をストレスが低減された環境で実現,離席時に自動的にパワーセーブ状態になる“人感センサー”の搭載など,消費電力の抑制にも貢献する。
精度管理ソフトウエア“QA Medivisor Agent”も新たに設計され,アイコンでの情報表示など直感的なユーザーインターフェイスを搭載し,わずらわしい精度管理を簡易に行うことができる(i3シリーズには機能制限版の“QA Medivisor Agent LE”が同梱。QA Medivisor Agentは別売り)。
このほかブースでは,従来製品のi2シリーズのほか,参考出展として2メガピクセル参照用モニターと,2面5メガピクセルマンモグラフィ用モニターが展示された。

JVCブランドの新製品2メガピクセル画像診断モニターCL-S200

JVCブランドの新製品2メガピクセル画像診断モニターCL-S200

 

3メガピクセルの画像診断モニターCL-S300。右のモニターはダイナミックガンマ機能により,より正しい色で表示されている。

3メガピクセルの画像診断モニターCL-S300。右のモニターはダイナミックガンマ機能により,より正しい色で表示されている。

 

スタンドも含めてモニターの背面は白で統一され,室内やモダリティと色の調和を図っている。

スタンドも含めてモニターの背面は白で統一され,室内やモダリティと色の調和を図っている。

 

ケーブルがまとまるワイヤホール

ケーブルがまとまるワイヤホール

 

アイコン表示で直感的に使いやすい精度管理ソフトウエアQA Medivisor Agent

アイコン表示で直感的に使いやすい精度管理ソフトウエアQA Medivisor Agent

 

参考展示された2台1組の5メガピクセルマンモグラフィ用モニター

参考展示された2台1組の5メガピクセルマンモグラフィ用モニター

 

参考展示された2メガピクセル参照用モニター

参考展示された2メガピクセル参照用モニター

 

●空間の音環境を整えることで快適な読影室を作り出す「KooNe」

よりリラックスした読影環境の提案として,JVCケンウッドグループのビクターエンタテイメントが提供する空間音響デザインソリューション「KooNe」が展示された。KooNeは,高音質・広帯域のハイレゾリューション音源を利用し,人に優しく音が届くよう間接音による空間音響設計を行うことで,カウンセリングルームや受付・待合室,読影室などの空間をリラックスできる音で柔らかく包むことができる。音源として,ハイレゾで収録された屋久島や白神山地などの自然音源,ピアノ,ギターなどによるアンビエントサウンドを用意する。ブースでは読影室を模したコーナーを作り,KooNeによってストレスを軽減させ,診察に集中できる読影環境が構築できることを紹介した。

KooNeは読影室だけでなく,病院の受付や待合室などにもすでに導入事例があるKooNeは読影室だけでなく,病院の受付や待合室などにもすでに導入事例がある。

KooNeは読影室だけでなく,病院の受付や待合室などにもすでに導入事例がある。

 

●ワンストップソリューションの提案が可能なSMART OR ソリューション

JVCケンウッドは,2018年3月に手術室映像ソリューションを手がけるドイツのRein Medical社の株式を取得し,子会社化することを発表した。両社は2017年11月から協業による日米での手術室映像事業の展開を図ってきた。今回の子会社化によって,JVCケンウッドの持つ高品質で多様な映像技術を生かし,手術室の映像ソリューション分野でさらなる事業拡大をめざすものだ。
ブースでは,Rein Medical社の手術室映像・情報ネットワークソリューション「SMART OR ソリューション」を紹介した。SMART OR ソリューションは,手術室における画像や生体モニターの情報を一元的に管理するだけでなく,電子カルテやPACSなど病院情報システムとの連携や,手術室の映像の院内配信などを,手術室内部の管理用モニターで一括管理できる。
多くの撮影機器やモニター類が必要とされ,ケーブルなどの配線管理が複雑化する手術室内において,SMART OR ソリューションでは,「HYGENIC,SAFE,FLEXIBLE(清潔・安全・柔軟)」に映像ソリューションを構築できることが一つの特長だ。ブースでは壁埋め込み式タイプのモニターが展示された。壁埋め込み式にすることで最小限のケーブルですみ,フラットパネルで埋め込み可能となっているため,清掃が簡便となっている。
日本全国にサービス網を持つJVCケンウッド・公共事業システムがシステム設計・設置・施行を担うことで,JVCケンウッドグループでシステム提案からメンテナンスまで手がけるワンストップでのソリューションサービスの提供が可能になる。

Smart OR ソリューションは施工会社も含め,JVCケンウッドがワンストップソリューションとして提供することができる。

Smart OR ソリューションは施工会社も含め,JVCケンウッドがワンストップソリューションとして提供することができる。

 

ブースで展示されたソリューション例。ケーブルはもちろん,モニターも完全に壁に埋め込まれているため,清掃の手間が省ける。

ブースで展示されたソリューション例。ケーブルはもちろん,モニターも完全に壁に埋め込まれているため,清掃の手間が省ける。

 

●お問い合わせ先
社名:株式会社JVCケンウッド
住所:神奈川県横浜市神奈川区守屋町3-12
TEL:045-450-1890
URL:http://www3.jvckenwood.com/pro/healthcare_sys/


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