ITEM2017 イーメディカル東京 ブースレポート 
MRI検査をより安心・安全に行える環境づくりのための新機能や業務の効率化に貢献するLED照明を提案


2017-5-2


イーメディカル東京ブース

イーメディカル東京ブース

イーメディカル東京は,MRI検査を中心に医療をより安全に提供する環境づくりのための製品を手がけている。現在,3T MRIの導入が進んでいる中,MRI検査の安全環境を確保することが重要となっている。これを踏まえ,同社では,高磁場MRIを導入している施設の吸着事故に対する意識もますます高まりつつあるとし,高性能な磁性体センサーを高いコストパフォーマンスで運用する,低リスクで安全な検査環境の構築を提案している。今回のブースでは,MRI検査室用磁性体センサー「magfhy II」,低ノイズLED照明「mag luminance」などを紹介し,吸着事故の防止による検査効率の向上や,長寿命照明による電球交換作業の削減など,日常検査におけるメリットをアピールした。

●感度設定機能が新たに追加された磁性体センサーmagfhy II

magfhy IIは,2本柱からなる高感度磁気インピーダンスセンサーを採用した磁性体センサー。スリム設計の柱には,柱の上中下3か所に2個ずつ,計12個のセンサーを配置し,周辺の磁場変化を検知する。
新たに,施設環境に応じた感度設定ができる機能が追加された。MRI前室は,施設ごとに広さやストレッチャーなどの通行頻度が異なる。これらの環境ノイズを専用アプリケーションで観測することで,警報レベルの最適な感度を設定できる。設定は,小物磁性体感度と通過磁性体感度の2種,それぞれ10段階を組み合わせで調整する。柱上部にコンパクトに収納されているスイッチは,初期設定後でも,施設スタッフが容易に調整可能である。
magfhy IIは新機能のほかに,ベクトル検知,環境ノイズの抑制機能,わかりやすい表示・警報といった特長を有している。
ベクトル検知では,近くに来た磁性体の磁場の大きさに加え,移動方向を演算処理により検知することが可能。MRI室へ入ることのない検知不要な環境ノイズを高精度に抑制しながらも,持ち込まれる可能性の高いハサミのような小さな磁性体の検知が行える。搭載されているセンサーは,MRI室のドアの開閉や自動車など警告不要な環境ノイズとなる磁性体も検知する高い性能を持つ。ベクトル検知と組み合わせることで柱の間を通過するものだけをより正確に検知し,誤警報を低減する。
スリムデザインの柱は,高さ1557mmで,圧迫感を軽減。柱上部についている警報ランプは視線に入りやすい位置に設置されている。ランプは,青・黄・赤の3色表示に加え,音声アナウンスによる注意喚起を行う。アナウンスは,センサー周囲の警告音量の調節はもちろん,操作室にスピーカー接続することができ,磁性体を保持したままの不意な入室などの防止や迅速な対応につながる。
また,magfhyシリーズ専用の99.9%非磁性体の機器として,MRI室に入室可能な車椅子,ストレッチャー,点滴スタンドが用意されている。

安全なMRIの検査環境をサポートする磁性体センサー「magfhy II」

安全なMRIの検査環境をサポートする磁性体センサー「magfhy II」

magfhy Ⅱ専用の非磁性体車椅子は軸のベアリング部分も含め100%非磁性体

magfhy Ⅱ専用の非磁性体車椅子は
軸のベアリング部分も含め100%非磁性体

 

警報レベル感度は,柱上部にコンパクトに内蔵

警報レベル感度は,柱上部にコンパクトに内蔵

 

警報音や警報アナウンスの音量調節も容易(イラスト上の黒いツマミ部分)

警報音や警報アナウンスの音量調節も容易
(イラスト上の黒いツマミ部分)

 

 

●照明施工も容易な低ノイズ・高光束を実現したLED照明mag luminance

MRI室対応LED照明のmag luminanceは,手術室,ハイブリット手術室などの照明にも広く採用されている。2016年度,超電導MRIの国内導入約430施設のうち,50%を超える230施設がmag luminanceを採用した。
mag luminanceは,電源別置き型にしたことで低電磁波ノイズを実現。画像アーチファクトなどへの影響が低いことが特長である。検査室の用途や環境に応じ,ダウンライト型,スポットライト型,ブラケット型,ストレート直付け型,ストレート埋め込み型の計5タイプがある。全タイプが調光可能なため,入室時や造影剤注入時には明るく,撮影時には患者がリラックスできる照度にするなど,場所や状況に応じて最適な明るさにすることができる。
さらに,LED照明の特長である長寿命によって電球交換頻度を削減して吸着事故のリスクを低減。低消費電力はもちろん,照明自体の発熱がないため,MRI室内の空調の電力消費削減にも貢献する。また,ストレート埋め込み型においては,通常埋め込みスペースの奥行きが120mm程度必要とされるが,mag luminanceでは55mmで設置できる。このため,シールドやダクトなどに影響されず,各MRIメーカーの天井内の設備に対応する。

MRI室対応LED照明「mag luminance」

MRI室対応LED照明「mag luminance」

 

 

●お問い合わせ先
株式会社イーメディカル東京
住所:東京都中央区銀座7丁目15-5(共同ビル2階)
TEL:03-3542-3588
URL:http://www.emedicaltokyo.co.jp/


TOP