PSPブース

PSPは，PACS「EV Insite net」に新たに搭載された2つの機能をはじめ，タブレットやスマートフォンを用いる緊急画像参照システム，業務フローが向上する診断RIS「ARIStation」や治療RIS「ARIStation RT」などのシステムを紹介。医療スタッフの業務フロー向上だけでなく，患者の負担軽減も考慮した新たな機能もアピールした。（4月15日取材）

●新機能搭載で，使い勝手が向上したPACS「EV Insite net」

PACSのEV Insite netは，ビューアー「EV Insite R」において，より使いやすくなった機能“比較表示”，“オブリークモード”が紹介された。より少ないカーソル移動による読影時の視線の移動距離短縮・検査画像表示を実現することで，読影業務のストレス低減を可能にした新機能である。
比較表示の機能では，過去検査画像との比較読影時は，サムネイルからモダリティ別，部位別などを一つずつ選んでいくという細かい作業は必要なく，ワンクリックでMRIの撮像条件やCR画像などの類似シリーズを自動で抽出してビューアーに表示する。一度に画面へ表示できるなど，より柔軟性の高い操作を実現した。
オブリークモード機能では，これまで別ウインドウで行っていた任意の断面画像の表示が，同じビューアー上でできるようになった。読影プロセスを中断することなく任意断面での読影が可能となる。また，カーソル位置を他断面と連動でき，画像表示も迅速に行えるので読影やサポート作成もストレスなく行える。

簡単操作で自由に画像を配置できるEV Insite net

EV Insite netでは同一ビューアー上でオブリーク画像の操作が可能

●放射線部門スタッフ全員が受付状況を共有できるパトランプを新たに装備

診断RIS「ARIStation」は，放射線部門での受付業務をはじめ，放射線業務を円滑に運用できるシステム。患者が端末にバーコードをかざすことで放射線科の受付が完了。受付状況を検査室の端末や待合室のモニタに表示することで，スタッフが不在の場合でも患者の不安を軽減し，スタッフも患者状況の状況把握が容易になる。
今回，新たに“3色パトランプ”が搭載された。パトランプを装備することによって，検査業務や事務作業中においても，端末のモニタを確認せず，離れたところから受付や，待合患者数，待ち時間などの状況が一目でわかるようになる。パトランプ点灯は施設に応じ，受付数，待ち時間の長さなどの設定が可能。
また，待合室側のモニタには患者へのメッセージを流すことができ，検査で注意事項や忘れ物のお知らせといったコミュニケーションツールとしても活用できる。

パトランプの設置により受付状況を容易に把握できるARIStation

●直感的でわかりやすく設計されたユーザーインターフェイスが特長の治療RIS「ARIStation RT」

治療RISのARIStation RTは，放射線治療を実施する施設が増加するに伴い，年々導入が進んでいる。操作画面のハイライトなどの色は施設ごとに設定可能で，顔写真の表示ができるほか，歩行可能・車椅子・ストレッチャーなどの情報が容易に把握できる。照射実施画面においては，部位や照射線量，治療計画をわかりやすく表示するとともに，治療時の患者のセットアップは，方向・寝台・枕・固定具の位置を文字表示するだけではなく，セットアップ時の写真などによる表示を行うことで，インシデントを防ぐ工夫がされている。

使いやすい画面レイアウトのARIStation RT

●より早い診断と治療開始をめざすタブレット緊急画像参照システム「Insite Pad EM edition」

タブレット緊急画像参照システムのInsite Pad EM editionは，iPad，iPhone，Androidデバイスに対応した院内外を問わず，参照画像を閲覧できる画像表示ビューアー。読影医に参照してほしいシリーズやスライスからの画像表示が可能で，距離計測や階調変更などはタブレット上で容易かつ自在に行える。画像表示にストレスを感じるようなことはなく，その場で迅速に参照できる。また「未読はありません」というメッセージを表示し，参照漏れを防止する。
これまでは，院内に公開用のサーバを設置し，保存した画像データを活用するシステムであったが，月額利用料で利用できるクラウドサービスもスタートしている。

タブレット緊急画像参照システム Insite Pad EM edition