ITEM2012 コニカミノルタヘルスケア ブースレポート
ワイヤレスカセッテ型DR「AeroDR」や地域医療連携ソリューションをアピール
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2012-4-20
コニカミノルタヘルスケアブース
“Giving Shape to Ideas(革新はあなたのために)”というコーポレートメッセージを掲げたコニカミノルタヘルスケアのブースでは,ワイヤレスカセッテ型DR「AeroDR」や地域医療連携ソリューションである「連携BOX」,PACS「NEOVISTA I-PACS SX」,新型CRシステムの「REGIUS ΣII」などを中心に展示を行った。AeroDRは「AeroDR1717HQ」を発表しラインナップを拡充したほか,X線自動検出技術である「AeroSync」を披露した。 連携BOXとI-PACS SXは,クリニックとの地域医療連携やiPhoneなどのデバイスに対応したソリューションのデモンストレーションが行われた。このほかにも,2009年から展開し始めた超音波診断装置や,「オイパロミン」などの診断薬の展示を行った。また,参考出品として,乳がん治療技術であるbrest cancer radiation therapyのデバイスが紹介された。
●ラインナップを広げ,さらにワイヤレスのメリットを生かせるようになったAeroDR
2011年4月に発表されたワイヤレスカセッテ型DRのAeroDRは,コンソールとして「CS-7」も合わせて開発された。重量が2.9kgという軽量ながら,モノコック構造とカーボンファイバー外装により堅牢な製品となっている。次世代バッテリと称されるリチウムイオンキャパシタを採用。2時間で120画像が撮影可能で,30分でフル充電できるほか,劣化しにくいため交換の手間やコストがかからない。さらに,FPDにはシンチレータとTFTパネルを直接貼り合わせる技術により,CRシステムの半分のX線線量でも高画質の画像を得ることができる。このようなアドバンテージが国内外の医療機関から評価され,2012年2月には,17×17インチサイズの「AeroDR1717HQ」を発表し,ラインナップを拡充。ブース内でも大々的に展示された。重量は3.6kgで,世界最軽量となっている。
また,今回のITEMでは,AeroDRの能力をさらに生かすことができるX線自動検出技術AeroSyncが披露された。これは,アナログ回診車に専用の「UFユニット」と,タブレットPC型コンソールの「CS-7 Portable」を組み合わせることで,AeroDRでの撮影を可能にするもの。ユニットやコンソールは持ち運べるので,複数の回診車で共用できる。
AeroDRの特長を生かす製品としては,「AeroDR長尺システム」も展示された。DRの上下動に合わせてX線の照射範囲を変えることで,既存のX発生装置を使って撮影が行える。これにより長尺撮影装置の導入コストを抑えることができる。
このほか,AeroDR関連では,災害時などの使用を想定した撮影システムも出品された。
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●地域医療連携での活用や院内のフィムレス化を支援する機能を充実させたヘルスケアIT製品
同社の地域医療連携ソリューションである連携BOXに,新しく「連携BOXモバイルサービス」が加わった。「infomity」のデータセンターを用いて画像を共有するので,iPhoneやiPadで画像を参照することが可能となり,救急や専門医が不在の際のコンサルテーションに活用できる。ブースでは,この連携BOXモバイルサービスによる地域医療連携システムのデモンストレーションが行われた。
また,レポートシステムが統合されたPACSであるNEOVISTA I-PACS SXは,医療機関のフィルムレス化が進む状況を踏まえ,放射線科以外の診療科でも利便性の高い機能を盛り込んできた。自動心胸比算出機能は,心胸郭比の計測結果を表示するもので,世界初の機能である。また,整形計測機能,マンモ読影支援機能も搭載した。これらはビューワソフトウエアをインストールしなくても,クライアントから使用することができる。また,ビューワのインターフェイスに「連携BOX」「連携送信」などのボタンを配置しているほか,検査予約機能を搭載するなど,地域医療連携向けの機能を強化している。
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●コンパクトなCRシステムがグレードアップしてさらに高速化
クリニックを中心にCRシステムの根強い需要があることから,同社は2011年に卓上のコンパクト装置「REGIUS Σ」を発表したが,今回のITEMではそのグレードアップ版となるREGIUS ΣIIを出品した。重量は世界最軽量となる28kgで,デスク上にも設置できる。また,起動時間は21秒と短時間。不使用の時は電源を落としておいても,すぐに検査に対応できる。加えて消費電力も約100Wとなっており,電力コストを抑えることが可能だ。前機種から高速化されており,1時間あたり66枚を処理できる。データはCRコンソールと画像ファイリングを一体化した「REGIUS Unitea」で管理する。REGIUS Uniteaには,骨密度測定サービス「Quick-DIP」が用意された。このように,REGIUS ΣIIとREGIUS Uniteaは,コンパクト,かつ省エネの使い勝手の良い,クリニックにとって最適なシステムの1つと言えるだろう。
●REGIUS Uniteaとの連携機能により,データの一元管理が容易な超音波診断装置「SONIMAGE」シリーズ
2009年から展開している超音波診断装置では,REGIUS UniteaとDICOM接続が可能なSONIMAGEシリーズが紹介された。
上位機種の「SONIMAGE 613」は,液晶モニタを上下2分割にして横幅を広く表示する機能や,Auto IMT計測を搭載している。「SONIMAGE 513」は,コンパクト設計ながら高速起動,簡単なボタン操作により撮像できる「QuickScan」など,クリニックでも扱いやすい装置となっている。両機種とも周波数コンパウンド技術であるFull Spectrum Imaging技術などにより,高画質化を図っている。
●診断薬や放射線治療などの技術も紹介
ブース内ではこのほか,ジェネリック造影剤などの診断薬事業についても,薬剤を陳列してPRを行っていた。また,参考展示として,乳房に穿刺して乳がんの小線源治療を行うbrest cancer radiation therapyに用いるデバイスを紹介していた。
お問い合わせ先:
コニカミノルタヘルスケア株式会社
〒191-0063 東京都日野市さくら町1
TEL 042-589-1439 FAX 042-589-1720
http://www.konicaminolta.jp/