医用機器販売や遠隔読影サービスなどを幅広く展開しているイーメディカル東京と，パネル方式のMRIシールドをはじめとしたシールドルームについて優れたノウハウを持つ東京計器アビエーションは，MRI検査室用の磁性体センサーといった磁場警報器や，MRI室対応のLED照明などを共同で開発し，販売を行っている。両社が協力しあいながら，これらの製品を通じてMRI検査室のより安全・安心な環境づくりをサポートする。

2020年度の診療報酬改定でMRIの安全管理項目が追加されるなど，近年，MRIのより安全な運用が重視されている。両社が提供する「Magfhy（マグフィー） II」は，MRIの吸着事故を防ぐため，磁性体を検知するMRI室用センサー。スリムデザインの2本柱で構成され，磁性体を検知すると，上部に設置されたランプと音声アナウンスで注意を促す。ベクトル検知機能と環境ノイズ抑制機能を搭載し，小さな磁性体も見逃さず，かつ誤警報を低減するのが特徴である。

また，強磁場警報器「MAG WATCHER（マグウォッチャー）（MD-1000）」と「MAG WATCHER PLUS（マグウォッチャープラス）（MD-2000）」は，強磁場領域を高感度センサーで検知し，音と光で警告することで吸着事故を防止する。小型・軽量な作りで，スタッフやMRI室持ち込み禁止用品に容易に装着できる。

MRI室用磁性体センサー「Magfhy II」

現在，年間200件以上の施設に採用され，国内MRI用照明では多くのシェアを占めている。電磁波ノイズ低減LED照明「mag luminance（マグルミナンス）」シリーズは，電源装置を別置することで，MRI検査室内へのLED照明の設置を初めて可能にしたもの。既存のストレート直付け，ブラケット，スポット，ダウンライトの各タイプに，新たに非常用LED照明「EDLJ-130A」が加わった。白色LEDと電球色LEDを混合し，各色の比率を変更することで，色温度を3段階で設定できるほか，全タイプで調光が可能で，電波シールド内のMRI室や脳波室などで広く採用されている。電源部1台でLED照明器具を6台（ストレート型照明は4台）まで設置可能で，コスト低減に貢献するほか，4万時間と長寿命設計のため，電球交換時の吸引事故のリスクを大幅に低減する。

また，高輝度LED照明「Cate-X（カテックス）」は，ME機器に影響しにくい低ノイズ電源を採用。薄型で，埋め込み型採用のため，天井走行レール内にも設置可能であり，血管撮影室をはじめとした検査室に最適である。

電磁波ノイズ低減LED照明「mag luminance」

（文責・編集部）