今年7月には,IT戦略本部が「i-Japan戦略2015」を公表しましたが,これは経済産業省がこれまで取り組んできた施策と同じ方向性であり,われわれは今後も医療分野のIT化を進めていきます。そこで重要になるのは,医療機関同士の連携とPHRのような個人を中心とした情報連携,遠隔医療だと考えています。
これらのIT化を進める上で,標準化は避けて通れません。標準化は,医療を効率化・高度化するだけでなく,医療IT産業の活性化につながります。さらに,標準化が進むことでコストを下げることもできます。産業として医療のIT化を考えた場合,標準化と低コスト化により,国際的な競争力を持つことができ,市場の拡大も可能です。
貴重な医療資源を最適に配分し,活用していくために,地域連携は必須であり,そこにITを欠くことはできません。医療機関にとっては,サービスが向上し,自施設の競争力の強化にもつながりますので,積極的に投資していただきたいと思います。
(「ITvision」No.19(2009年10月25日発行)「特集 地域連携はどこまで進んだか」より転載) |