3T装置の「MAGNETOM Trio」,1.5T装置の「MAGNETOM
Espree」を展示しました。1.5装置は全部で3機種あり,「MAGNETOM
Avanto」,「MAGNETOM Symphony Advanced」も含めて,コイルはすべて“Tim”を使っていきます。昨2005年に薬事承認された3T
MRI「MAGNETOM Trio」は,40mT/mの最大傾斜磁場強度とスリューレート200mT/m/sという強力な傾斜磁場性能,40cmのDSV(Diameter
Spherical Volume)全体にひずみや乱れを起こさない0.25ppm
Vrmsの磁場均一性を持ち,脂肪抑制が均一で広範囲の検査も可能になりました。そして,次にはそこに,Timが搭載される予定です。
Timについては,この2年間で十分市場で認知されたのではないかと考えていますので,今回の展示では,Timの技術で何ができるのかをご紹介しています。その主なトピックが,「syngo
SWI」,「syngo SPACE」,「syngo
GRAPPA」,「syngo REVEAL」,「syngo
BEAT」の5つです。なかでも,「syngo SWI」はシーメンスだけのアプリケーションです。静脈系の血管や疾患をきれいに描出できるという特長があります。例えば海綿状血管腫ですが,いままでですとT2やFLAIR,または造影でも見づらかった病変が非常によく見えるようになります。磁化率が強調され,コントラストのはっきりした,誰が見てもよくわかる画像が得られますので,新しいコントラストを描出するアプリケーションとして期待されています。また,「syngo
SPACE」ではボリュームデータを取ることができるため,T2強調像を約5分で撮像し,MIP像を得ることができます。さまざまな部位で等方型ボクセルデータを実現できるということで,感覚的にはMSCTと同じです。そして,これらのすべての技術を支えるベースとなっているのが“Tim”であるということです。
(水内 宣夫 マーケティング本部MRグループプロダクトマネージャー)
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