一般社団法人保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)は2011年1月14日(金),コクヨホール(東京都品川区)において,「平成23年 第16回JAHIS講演会&賀詞交換会」を行った。恒例となった「講演会&賀詞交換会」であるが,今回は昨年10月に一般社団法人に移行してから初めてとなる。講演に先立ち「2011年の年頭にあたって」と題して挨拶を行った運営会議議長の富田 茂氏は,昨年の活動を振り返る中で,一般社団法人化をトピックスの1つに挙げたほか,対外活動や広報活動の強化に取り組んだ成果を紹介した。また,富田氏は2011年の活動として,「2020年ビジョン」実現に向けた対応,プレゼンスの向上,法人としての基盤強化の3つを説明した。
続いて,医療法人財団献心会川越胃腸病院院長の望月智行氏による講演が行われた。演題は,「信頼から始めるホスピタリティ経営」。望月氏は,40床の小規模病院が大規模病院に真似のできないきめ細かな,特色のある経営をしていくためには,ホスピタリティ経営が重要だとして,職員満足と顧客満足に取り組んだ経験を紹介した。その上で望月氏は,経営の品質は,かかわる人をどれだけ幸せにしているか,その質と量で決まるとし,それを測定するのは職員の笑顔であると述べた。講演のまとめとして望月氏は,個人の幸せと組織の発展を“共創”する経営が求められていると参加者に向けて強調した。
この後,場所を移して賀詞交換会が行われた。会長の山下 徹氏が挨拶に立ち,JAHISが取り組むべきテーマとして,一般社団法人としての理念を明確にすること,広くJAHISを知ってもらうための対外的なアピール,そして,JAHIS自身の研さん,努力という,3点を挙げた。このほか,来賓として,厚生労働省医政局研究開発振興課医療技術情報推進室室長の山本 要氏,経済産業省商務情報政策局医療・福祉機器産業室室長の竹上嗣郎氏,総務省情報流通行政局情報流通振興課情報流通高度化推進室室長の吉田恭子氏が出席した。山本氏からは,「どこでもMY病院」などの取り組みが本格的に始まることから,2011年が医療IT元年だったと後に言われるような年になるだろうという挨拶があったほか,それぞれの省における政策の一端が紹介された。 |