医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)は10月5日(火),ホテルはあといん乃木坂(東京・港区)において,「第3回医療テクノロジー推進会議」を開催し,同日,その内容を報告する記者会見を開催した。METISは,第4期は日本光電(株)代表取締役会長の荻野和郎氏と川崎医療福祉大学副学長/岡山大学特命教授の梶谷文彦氏が共同議長を務め,「革新的医療技術の実用化と産業基盤整備による成長戦略」をテーマに,2009年10月から3か年計画で,革新的医療機器・技術の実用化,医療機器産業の基盤整備・提言と推進,啓発活動の3つを目標に掲げてさまざまな取り組みを行っている。
第3回目となった本会議では,戦略会議の4つのワーキンググループである,1)革新的医療機器とレギュラトリーサイエンス(主査:佐久間一郎・東京大学大学院教授),2)未承認医療機器による臨床研究(主査:川上浩司・京都大学大学院教授),3)医療機器の適正評価(主査:楠岡英雄・独立行政法人国立病院機構大阪医療センター院長),4)アジアとの連携・交流(主査:下條文武・新潟大学学長)の各主査から,これまでの活動状況が報告された。1)については,医療機器開発においてレギュラトリーサイエンスが有効であった事例や今後の活動方針が報告されたほか,2)については,未承認医療機器を用いて臨床研究を行うためには手引きが必要であるとして,その目次イメージが示された。また,4)については,108の医学会に対するアジアとの国際交流に関するアンケートの集計結果の中間報告が行われ,アジアとの連携にあたっては行政・産業界の協力を望む声が多いものの,組織だった形には具体化されていない現状が浮き彫りとなった。なお,3)の主査である楠岡氏は記者発表を欠席したため,METIS事務局長の原澤栄志氏より,医療機器の価値を適正に評価するための方策に関する検討内容などが紹介された。
次回,「第4回医療テクノロジー推進会議」は,2011年3月11日,KKRホテル東京にて開催される予定である。 |