ホーム の中の取材報告の中の 2008の中の「第18回日本乳癌検診学会総会」が開催

取材報告

2008

「第18回日本乳癌検診学会総会」が開催


受付全景
受付全景

会長:遠藤登喜子氏((独)国立病院機構名古屋医療センター)
会長:遠藤登喜子氏
((独)国立病院機構
名古屋医療センター)

会長講演座長:福田 護氏(聖マリアンナ医科大学)
会長講演座長:福田 護氏
(聖マリアンナ医科大学)

会長講演風景
会長講演風景

シンポジウムにおける総合討論の様子
シンポジウムにおける
総合討論の様子

ポスター展示
ポスター展示

 「第18回日本乳癌検診学会総会」が12月5日(金),6日(土),名古屋国際会議場(名古屋市)において開催された。会長は(独)国立病院機構名古屋医療センターの遠藤登喜子氏。1997年のマンモグラフィ検診精度管理中央委員会(以下,精中委)設立以来行われてきた,マンモグラフィ検診の精度向上への取り組みを確認し,次の10年に向けての方向性を討議するものと位置づけられた本総会では,「マンモグラフィ検診の検証−生涯乳癌検診プラン作成に向けて」がテーマに掲げられた。総会では,会長講演,招待講演,パネルディスカッション,シンポジウム,ワークショップなどが行われた。

 会長講演は,初日の午後に行われた。座長は聖マリアンナ医科大学乳腺・内分泌外科の福田 護氏が務め,遠藤会長による「乳癌検診の精度管理のあゆみと今後の課題」と題した講演が行われた。遠藤会長は,教育・研修委員会や施設画像評価など精中委の活動の成果を紹介。また,マンモグラフィのデジタル化が急速に進んでいる現状を述べた上で,デジタルマンモグラフィとモニタ診断への対応をマンモグラフィの課題として挙げた。そして, 読影法の確立と教育,機器と画像の精度管理法の確立と普及,施設(機器)画像評価法やデジタルマンモグラフィ導入への経済的課題に対する対応が必要だと述べた。このほか,超音波画像診断の重要性に触れ,その精度管理の必要性を述べた。

 同じく初日に行われたシンポジウム「マンモグラフィ検診の検証」では, 7題の発表が行われた。2007年に策定されたがん対策基本法に基づく「がん対策推進基本計画」では,がん検診の受診率を5年以内に50%にすること,全市町村において精度管理,事業評価が実施されることが目標とされている。講演では,厚生労働省健康局総務課がん対策推進室の前田光哉氏が改めて同目標について言及し,がん検診の受診率向上に向けた取り組みについて述べた。このほか,マンモグラフィと視触診や超音波画像診断を併用した検診など,各県の乳がん検診の現状に関する講演があった。また,精中委の寺田 央氏は,「マンモグラフィ施設画像評価の推移と今後」と題した発表を行った。講演後には演者が壇上に並び,総合討論が行われ,職域における乳がん検診の問題点や受診率向上などをテーマに,活発な議論が行われた。

 次回の「第19回日本乳癌検診学会総会」は,2009年11月5(木),6日(金),京王プラザホテル札幌(札幌市・中央区)において開催される。会長は,医療法人社団札幌ことに乳腺クリニックの浅石和昭氏が務める。

機器展示会場 機器展示会場
機器展示会場 機器展示会場
機器展示会場  

●問い合わせ先
日本乳癌検診学会
E-mail jabcs@marianna-u.ac.jp
http://www.jabcs.jp/