ジョンソン・エンド・ジョンソン(株) メディカルカンパニーは,4月1日,大手町サンケイプラザ(東京)において,「頸動脈狭窄症に対する新たな治療の選択肢 - 頸動脈ステント留置術臨床医からの解説」と題してプレスセミナーを開催した。今回のセミナーは,頸動脈用ステントシステムの「PRECISE」(販売名: 頸動脈用プリサイス)と「ANGIOGUARD XP」(販売名:アンジオガード XP)が 4月1日に保険収載され,その販売を開始したことを受けて行われた。頸動脈用プリサイスは,頸動脈狭窄を拡張する自己拡張型ステント。またアンジオガード XPは,頸動脈ステント留置術(CAS)施行時に,血流を確保しながら,血栓などが脳へ流入することを防ぐ傘型のフィルタ付きプロテクションデバイスである。
はじめに,同社代表取締役プレジデントのデイビット・W・パウエル氏が挨拶し, 「当システムの保険収載は,インターベンション治療の大きな前進を意味している」 と述べた。神戸市立医療センター中央市民病院脳神経外科,脳卒中センター部長の坂井信幸氏は,同システムの臨床的有用性について講演。CASを行った患者の経過観察の結果,血管を長期間正常に保ち,脳梗塞を防ぐことができたと 述べた。また,局所麻酔ですむという患者にとって負担が軽い治療でありながら, 頸動脈内膜剥離術(CEA)と同等の治療結果が得られると説明した。同システムは,米国で行われた多施設無作為比較試験「SAPPHIRE Trial」において, 治療後の死亡率などを評価した結果としてCASがCEAに対して劣らないこと が証明されている。 |