(株)島津製作所は2月8日(金),X線を発見したレントゲンの偉業をたたえ,新しい技術の発展に向け決意を新たにする「レントゲン祭」を同社三条工場(京都市中京区)において開催した。今回で85回目となる。
式典では,取締役医用機器事業部長の鈴木 悟氏が,「最新のコーンビーム再構成技術を取り入れたトモシンセシスをはじめ,アプリケーション開発にも力を入れている。X線技術の島津としての誇りを胸にさらに技術力に磨きをかけ,新たな臨床価値を提供するための挑戦を続けていく」と式辞を述べた。同社の開発した直接変換方式FPD「Safire」を搭載したX線撮影装置の国内の導入台数は400台を突破している。式辞に続き代表取締役社長の服部重彦氏による祭詞・献花が行われた。
記念講演会では,国立がんセンター 東病院放射線部の池野直哉氏が,「SONIALVISION
SafireUの臨床応用経験と将来の可能性」と題して,胸部ファントムを用いて模擬腫瘤描出能を検討した結果などを報告した。国立がんセンターがん予防・検診研究センター長の森山紀之氏は,「肺がん診断の現状と将来〜トモシンセシスの可能性」と題して講演。トモシンセシスについて,胸部全域の高精細な画像を低線量で簡単に得られると評価し,肺がん検診適用への可能性を言及した。 |