インナービジョン

平成18年度 診療報酬改定に対するアンケート調査報告 コメント
インナービジョン6月号(21巻6号)より抜粋

【Q2】画像診断に関係する改定で,大きな変化があった項目について個々にお答えください。
A.画像診断管理加算の包括からの除外

  300床未満 300床以上
(1)評価する 4名 22名
(2)評価しない 0名 2名
(3)どちらとも言えない 5名 4名
【コメント】
300床未満
(1)評価する
・DPCを採用していないので,正直言って良くわかりません。画像診断を包括から除外したことは単純に評価できる。(38床,診療放射線技師)
・画像診断の専門家(放射線科医は明記されていないが?)を常勤させ,画像診断のレベルアップを狙う。 (175床,診療放射線技師)
(3)どちらとも言えない
・包括の内外でどれだけの差があるか不明(120床,診療放射線技師,磁気共鳴専門技術者)
・画像診断管理料を算定できている施設はもともとDPC施行施設の偏った状態で実施されている。保険点数にて評価されるべき趣旨から言って検査の実施から読影までの一体評価であるべきであり,読影管理はさも放射線家専門医に限っているかのような不透明な算定基準を検査目的部位別の専門医(頭部であれば脳外専門医,胸部であれば呼吸器内科や循環器専門医など。泌尿器,整形等でも同様)であれば明らかに算定できるように明文化すべきである。この管理加算に関しての算定基準の不明確さをまづ第一に改善,その後に区分や点数の適正化を図るのがすじのように感じる。
 放射線科専門医は全国に極めて数が少なくそのほとんどがDPCを施行しているような施設に勤務しているという実態がある。その人達だけが画像診断の質を担っているわけではなく,またその人達がいない事が人件費の低減になっているわけではない。
(実名希望:江端清和氏,30床,診療放射線技師)

300床以上
(1)評価する
・仕事なので,別に加算されるべきと思う。(1100床,放射線科医)
・仕事の正当な評価につながる可能性あり。 (300床,放射線科医)
・診断に関しては,簡単な症例から難しいものまであるため,包括化しないほうがより精度の高い診断を行うと思う。 (500床,診療放射線技師)
・おまけではなく,社会的に認知された一歩と思います。内容の充実を考えなくてはいけません。所見の必要最低限の標準化とか。 (500床,放射線科医)
・上げの判断には脳出血疾患への頭部CTを3時間以上の間隔で繰り返し撮影を要するものや上位頸椎(固定手術が難しい),骨折の再生形成診断など,レセプト上での診断要件を加味すれば報酬の伴う施行となりうる道が残されたことであり,下げと判断できるものには一般的な包括診療疾患への不要な検査を抑制する力を薄れている点を挙げておきます。 (300床,診療放射線技師)
・入院検査と外来検査を同等に行うことができるようになった。これまでは外来で検査を済ませてから入院するように要求せざるを得なかった。 (1000床,放射線科医)
・本来,技術料として評価すべきものであるため。 (804床,放射線科医)
・放射線科医のQOL向上に役立つため。 (616床,診療放射線技師,医療情報技師)
・画像診断医のためには良い改定だと思う。 (1200床,診療放射線技師)
・放射線科医の存在意義が評価されたから。 (700床,放射線科医)
・DPCから外れた。 (600床,診療放射線技師)
・画像診断医のためには良い改定だと思う。 (1200床,診療放射線技師)
(2)評価しない
・撮影料は必要である。 (320床,診療放射線技師)
・必須の患者はタダ働き,疑い患者は放置 (824床,診療放射線技師)
(3)どちらとも言えない
・わかりません。 (343床,診療放射線技師)
・包括からの除外は当然だが,評価が低い。 (1000床以上,診療放射線技師)