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RSNA2011

RSNA2011
■ ziosoft/Qi Imaging(ザイオソフト)
  PhyZiodynamicsによる驚異のアプリを紹介

RSNA2011 [第2日目:11月28日(月)]

●TAVI術前プランニングソフトウェア(W.I.P.)

  経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)における術前のプランニングを行うアプリケーションソフトである。TAVIでは,正確で安全性の高い手技を行うために術前の画像情報が求められているが,CT画像では大動脈弁の動きを正確に把握することが難しかった。“TAVI計測シミュレーション”では,実際に大動脈弁にROIをおいて4Dで再生することで,設定したROIの位相による変化を大きさや弁の円周などをダイナミックに計測することが可能である。PhyZiodynamicsの技術を用いて,10位相のCTの時系列データから大量の位相データ(今回は35位相)に補完することで,弁の動きの追従や計測,変化を動きとグラフで把握することができる。

  TAVIには大きく分けて下記の3つのカテーテルの挿入手法が存在する。((1)順行法、(2)逆行法、(3)経心尖部法)これらは患者の容態によって適切な手法が選ばれる。このTAVI術前プランニングソフトウェアではどの手法でも利用する事が可能である。

  TAVIは,米国では11月に開胸を伴わない大動脈弁手術のデバイスがFDAの認可を受けた。今後,臨床への適応が始まるとともに,より安全な手技への取り組みが進むと考えられ,CTデータによるプランニングやシミュレーションへの期待が大きい。日本でも治験がスタートしており,これからの適応拡大が期待される。

弁を留置するポイントにROIを設定することで,PhyZiodynamicsによる欠落のない4D画像で詳細に動きを観察することが可能になる。 弁を留置するポイントにROIを設定することで,PhyZiodynamicsによる欠落のない4D画像で詳細に動きを観察することが可能になる。
弁を留置するポイントにROIを設定することで,PhyZiodynamicsによる欠落のない4D画像で詳細に動きを観察することが可能になる。

逆行法のアプローチでは下肢の総大腿動脈付近からカテーテルを挿入し腹部大動脈を通り,心臓まで到達する。その経路での血管の走行状態をCPRやSAで確認をして,距離や径などの計測が可能。
逆行法のアプローチでは下肢の総大腿動脈付近からカテーテルを挿入し腹部大動脈を通り,心臓まで到達する。
その経路での血管の走行状態をCPRやSAで確認をして,距離や径などの計測が可能。

経心尖部法でのアプローチのシミュレーション 大動脈の走行状態が極度に悪い時は,この手法が有効である。
経心尖部法でのアプローチのシミュレーション
大動脈の走行状態が極度に悪い時は,この手法が有効である。

MRストレイン解析

●MRストレイン解析(W.I.P.)

  MRストレイン解析は,シネMRIで心筋にタギングして壁運動の状態を解析するアプリケーションである。心筋のストレイン解析は,超音波などで行われているが,MRでは壁の外側だけでなく壁内部の局所的なストレインの定量化が期待されている。ザイオソフトでは,米国で複数の大学との共同研究を進めている。MRストレイン解析でも,位相間のボクセルの自動トラッキングなどでPhyZiodynamicsの技術が生かされている。

●PhyZiodynamic inVivo(W.I.P.)

  ザイオソフトでは,昨年のRSNAで大きくアピールしたスーパーコンピューティング技術に基づいた画像処理技術“PhyZiodynamics”により生成された欠落の無い4D画像のリアルタイム表示や、従来定量化が困難であった心壁の速度や加速度等の情報を4D画像に合成する表示を可能とするPhyZiodynamic inVivo(W.I.P.)による症例画像を紹介した。心房内にできた腫瘍の動きの観察では従来のCT画像では判別し難い動きを観察する事ができる。拍動や動きの速度の解析など,PhyZiodynamic inVivoでは,従来のCT画像や3Dワークステーションでは不可能だった,形態,動態,機能の同時表示を可能にしている。数十位相に相当するボリュームデータを劣化させることなく、画像の回転や拡大を4D再生させながら変更が可能であり、アルゴリズムと計算処理技術の高さを感じさせた。

PhyZiodynamic inVivoの心臓腫瘍例
PhyZiodynamic inVivoの心臓腫瘍例
左心房に瘤がある症例で,CT画像ではその瘤の位置や大きさ,および動態の観察が困難だった。PhyZiodynamicsを利用することで,今まで見るこができなかった動態を観察することができ,精度の高い計測を行うことで,リスクの少ない手術方法を検討する材料として有効となった。

血管計測─ステント留置術の術前計測例

●血管計測─ステント留置術の術前計測(W.I.P.)

  腹部大動脈瘤,胸部大動脈瘤の治療に用いられるステント留置術は,破裂する前に適正なサイズのステントを血管内に留置することで,患者に負担をかけず未然に防ぐことができる治療法で,日本でも増加傾向にある。血管計測ソフトウエアは,複数の計測ポイントで長さ,経,角度を計測することが可能で,計測結果はレポート出力できる。

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