MIコーナーでは,SPECT/CT,PET/CT,ラジオファーマシー,プレクリニカルの4種類の展示が行われた。
SPECT/CTは,「Discovery NM/CT670」(日本国内薬事未承認)が展示された。新設計のSPECTは検出器が以前よりもコンパクトになったほか,同社の16列CTでは最上位の診断用CT 「BrightSpeed Pro」が搭載されている。SPECTは検出器の大幅なブラッシュアップに加えて,画像収集性能が向上。CTも,逐次近似法を用いた被ばく低減技術“ASiR”や,高速スキャンを可能とする機能“ピッチブースター”などが搭載された。
また,RSNA 2009で発表され,注目を集めた半導体検出器搭載SPECT 「Discovery NM530」は,関心領域に焦点を合わせた高感度集束コリメーションによるデータ収集や,再構成技術なども一新した“Alcyone Technology”により,従来よりも感度が4倍に向上したほか,空間分解能が2倍となり,圧倒的な画質向上が可能となったことが紹介された。同社では今後,すべてのSPECT装置の検出器を半導体に変えていくことが検討されているという。
このほか,PET/CTは検出器に高感度なBGOクリスタルを採用した「Discovery PET/CT600」と,体格の大きな被検者や投与量の多い薬剤での撮影に適したTOF(time-of-flight)法に適した「Discovery PET/CT690」,ラジオファーマシーでは,サイクロトロンの小型モックアップと薬剤合成装置「FASTlab」,プレクリニカルでは実験動物用PET/SPECT/CT装置「TriumphU」(日本国内薬事未承認)がそれぞれ紹介された。また,PET/CTは,小児病院などを意識してカラフルにペイントされ,注目を集めた。 |