ITEM2017 バリアンメディカルシステムズ ブースレポート 
グローバルのスローガンである「LINKING MINDS Collaborate. Innovate. Advocate.」を掲げ,放射線治療における情報共有や標準化を推進する同社製品の優位性をアピール


2017-4-19


バリアンメディカルシステムズブース

バリアンメディカルシステムズブース

バリアンメディカルシステムズは,グローバルで展開している「LINKING MINDS Collaborate. Innovate. Advocate.」をスローガンとしてブース中央に掲げ,そのすぐ下に本スローガンの4つの柱である“Intelligent Treatment Delivery”“Advanced Data Analytics”“Education and Awareness”“Knowledge-Guided Oncology”をデザインしたパネルを掲示し,4つのコーナーに分けて展示を構成した。同社代表取締役のミッチェル・シロン氏は,今回の展示について,「LINKING MINDSには,さまざまな情報を活用してより良い放射線治療を行うという意味が込められています。例えば,知識ベース治療計画ソフトウエア“RapidPlan”を用いることで施設ごとに治療の標準化を図ることが可能となるほか,放射線治療情報システム“ARIA”の新バージョンでは,情報を共有しチーム医療を推進するための新機能が搭載されました。現在,他の先進諸国では6割以上のがん患者が放射線治療を受けていますが,日本では約3割にとどまっています。われわれの製品を活用することで放射線治療の実施件数を増やすことができれば,患者さんの選択肢を増やすことにつながり,ひいては日本のがん医療全体に貢献できると考えています」とコメント。同社が提供する放射線治療のトータルソリューションが,患者のQOL向上に大きく貢献することをアピールした。

グローバルのスローガンと,その4つの柱となるキーワードをブース中央に掲示

グローバルのスローガンと,その4つの柱となる
キーワードをブース中央に掲示

代表取締役のミッチェル・シロン氏

代表取締役の
ミッチェル・シロン氏

 

●放射線治療装置は国内で100台以上の稼働実績を誇る「TrueBeam / TrueBeam STx」を中心に展示

「高精度な治療をあなたの手に」というメッセージが込められたIntelligent Treatment Deliveryのコーナーでは,同社放射線治療装置のフラッグシップ機であるTrueBeam / TrueBeam STxと,昨年のITEM 2016で発表された「VitalBeam」がモニタで紹介された。
TrueBeamは,定位放射線治療(SRT),強度変調放射線治療(IMRT),強度変調回転放射線治療(VMAT:同社での名称はRapidArc),画像誘導放射線治療(IGRT)など,すべての高度な放射線治療および次世代の治療にも対応すべく開発されたオールインワンの装置。直感的な操作性とオートメーション機能を組み込んだことでスループットが飛躍的に向上し,高精度な治療をきわめて短時間で行えるなど,高い信頼性を有する。マルチリーフコリメータ(MLC)が5mmのTrueBeamと,2.5mmのTrueBeam STxがあり,使用目的に応じた装置の選択が可能である。2.5mmのMLCでは,より細いビームでのピンポイント照射が可能なことから,TrueBeam STxは主にSTRを行う施設が対象となる。
また,VitalBeamはTrueBeamと同じプラットフォームを有し,治療精度や優れた操作性,信頼性はTrueBeamと同等であるが,IMRTに特化した装置となっている。装備するエネルギーの本数やIGRTの機能などを選択でき,施設ごとの予算に応じた導入が可能なほか,将来的な拡張性の高さが特長である。
ブースでは,TrueBeam / TrueBeam STxは国内ですでに100台以上の稼働実績を誇り,VitalBeamも合わせた受注ベースでは130台以上に上ることがアピールされた。

TrueBeam / TrueBeam STxとVitalBeam

TrueBeam / TrueBeam STxとVitalBeam

 

 

●放射線治療情報システム「ARIA」の日本への対応強化をアピール

Advanced Data Analyticsのコーナーでは,「放射線治療は個別化の時代へ」というメッセージの下,放射線治療情報システムARIAと,放射線治療計画支援システム「Velocity」が展示された。
ARIAは,治療データ照合ソフトウエアから患者情報,照射カルテ,使用画像,発生画像,照射実績など放射線治療に関する情報の一元管理を可能とするシステム。これらの情報を1つのモニタで参照・入力できるため,放射線治療の正確,安全,効率的な運用を支援するほか,治療実績などのデータの二次利用も容易に行うことができる。また,サーバ・クライアントシステムにより院内におけるシームレスな治療データの共有と連携が可能なことに加え,ライセンス制により端末の増設も容易である。今回のITEMでは,日本への対応が強化されたARIAの新バージョンが紹介された。ARIAでは従来,他社のゲートウェイを用いて上位システムである電子カルテやオーダリングシステムとの接続を行っていたが,新バージョンにより直接情報のやり取りが可能となった。また,新機能として,Webベースのアプリケーションである“放射線治療ポータル”が搭載された。これは,放射線治療部と病棟の看護師や依頼医との連携を強化するもので,治療計画や進捗状況,患者の治療時の様子や全身症状,放射線障害などの情報を共有することができる。治療オーダはカレンダーで表示され,キャンセルなどの情報も一目で確認できるほか,治療の進捗状況は従来の表(数値)での表示に加えてグラフィック表示が追加されたことで,視覚的にわかりやすくなった。また,治療計画画像や治療時のポジショニングの写真などをキー画像として添付できるようになった。
このほか,マルチモダリティの画像と治療データ,線量の情報管理を統合して分析し,治療計画の支援や治療評価などが可能な放射線治療計画支援システムVelocityが展示された。

日本への対応が強化された放射線治療情報システム「ARIA」

日本への対応が強化された放射線治療情報システム「ARIA」

ARIAの新機能“放射線治療ポータル”

ARIAの新機能“放射線治療ポータル”

   
放射線治療計画システム「Velocity」

放射線治療計画システム「Velocity」

 

 

●放射線治療計画システム「Eclipse」の知識ベース治療計画立案ソフトウエア“RapidPlan”の優位性を強調

Knowledge-Guided Oncologyのコーナーでは,「知識が導くより適切な放射線治療」をテーマに,放射線治療計画システムEclipseの知識ベース治療計画立案ソフトウエアRapidPlanの優位性がアピールされた。
IMRTにおける照射線量や治療範囲はガイドラインに則って決められるものの,従来はターゲット(腫瘍)とリスク臓器への線量のバランスなどは治療計画の立案者の判断に委ねられており,熟練者と非熟練者で治療計画に差が生じることがあった。そこで,RapidPlanでは,例えば前立腺のIMRTなど,同じ治療の治療計画を20症例以上学習させることで,以後の新しい症例については,個々の臓器の形状や標的体積,リスク臓器との位置関係などの違いを考慮した解析が行われるようになる。これにより,IMRTにおける治療計画の一貫性の向上と計画時間の短縮が図られ,放射線治療計画の標準化に貢献する。

放射線治療計画システム「Eclipse」

放射線治療計画システム「Eclipse」

知識ベース治療計画立案ソフトウエアRapidPlanのOptimizationの画面

知識ベース治療計画立案ソフトウエアRapidPlanのOptimizationの画面

 

●放射線治療の実施率の向上をめざし,駒澤大学との産学連携による共同利用型教育センターを設立

バリアンメディカルシステムズは,日本初の試みとして,駒澤大学との産学連携による共同利用型の放射線治療人材教育センターを設立することを2016年11月に発表し,調印式を行った。Education and Awarenessのコーナーでは「知識と認知度の向上」をテーマに,教育センターの概要が説明された。
この教育センターは,学生への放射線治療技術の実務教育の提供,大学院レベル教育における学内実務研修の充実,最新システムに関する研究,卒業生への継続教育のほか,放射線治療関連学会・団体にも継続教育を提供することを目的としている。放射線治療装置「TrueBeam」,放射線治療計画システム「Eclipse」,放射線治療情報システム「ARIA」を設置し,実機を利用した教育コースが提供される。こうした取り組みを通じ,同社では,将来的には日本における放射線治療の実施率を世界標準に近づけるために貢献していきたい考えだ。

放射線治療人材教育センター設立に関する契約書の調印式の様子などがモニタで紹介された。

放射線治療人材教育センター設立に関する契約書の
調印式の様子などがモニタで紹介された。

 

 

●お問い合わせ先
株式会社バリアン メディカル システムズ
住所:東京都中央区日本橋兜町5番1号 兜町第1平和ビル2階
TEL:03-4486-5000
URL:www.varian.com./ja


ITEM2017(ITEM in JRC 2017 国際医用画像総合展)

東芝メディカルシステムズ

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