バイエル ソリューションレポート

2024年4月号

MEDRAD® Centargo CTインジェクションシステム 造影検査のワークフローを変える,タスクシフト時代のCTインジェクタ

鷹尾 有子[バイエル薬品(株)ラジオロジー事業部マーケティング・ストラテジー&トランスフォーメーション シニアソリューションマネジャーCT]

DO LESS. CARE MORE.
造影CT検査で最も重要なこと,つまり患者さんに集中できるよう,CT室をサポートします。

MEDRAD® Centargo CTインジェクションシステム(以下,Centargo)は,従来のシリンジ製剤と自動注入器を見直し,エアマネジメントをはじめとした手動で行っていた作業を自動化することによって,インジェクタのタッチタイムの削減を実現しました。
医療従事者の負担軽減,安全かつ信頼性が高く,効率の良い検査,消耗品の使用量を抑える経済性の追求により,これまでになかった造影検査を提供します。

MEDRAD Centargo CTインジェクションシステム

 

造影剤や生理食塩水のシリンジへの充填,エア抜きまでの作業を自動化

Centargoは専用のデイセットとバイアル製剤を使うことで,シリンジを交換することなく連続して複数患者さんに造影剤を注入できる,患者さんごとのセッティングが簡便となるインジェクタです。
デイセットは生理食塩水と造影剤を充填するシリンジがキットになった専用消耗品で,Centargoのボトルホルダーに生理食塩水と造影剤をセットすると,デイセットへ充填されます。
患者ライン(Centargo専用のチューブ)をCentargo本体へワンタッチで取り付けた後,Centargoはライン内のエア混入を2か所のセンサーで自動検出しています。万が一,エア等がシリンジやチューブ内に混入した場合,それを患者さんに投与しないよう1mL以上のエアをプライムコンテナに排出します。
また,検査終了後は,ボトルホルダーに取り付けられた製剤からそれぞれ注入した量をデイセットに自動補充し,次の検査に備えます。
このように,造影剤や生理食塩水のシリンジへの充填からエア抜きまで,一連の作業を自動化し,作業効率の向上と医療従事者の負担軽減をバックアップします。

画像左:デイセットの取り付け部(Centargo本体の扉内) デイセットをCentargo本体へ取り付けると,上部のボトルホルダーに装着したボトルから生理食塩水と造影剤が充填されます。 画像右:患者ライン接続ポート ワンタッチでの装着・着脱が可能です。

画像左:デイセットの取り付け部(Centargo本体の扉内)
デイセットをCentargo本体へ取り付けると,上部のボトルホルダーに装着したボトルから生理食塩水と造影剤が充填されます。
画像右:患者ライン接続ポート
ワンタッチでの装着・着脱が可能です。

 

ボトルホルダー セットした造影剤と生理食塩水をデイセットへ自動充填し,検査終了時には注入した分だけ追加充填します。

ボトルホルダー
セットした造影剤と生理食塩水をデイセットへ自動充填し,検査終了時には注入した分だけ追加充填します。

 

自動注入機能と24時間連続使用できるデイセットによって,造影剤残液の廃棄削減をサポート

Centargoはデイセットに充填した造影剤と生理食塩水を任意の比率で同時注入することが可能です。予め高濃度造影剤をセットしておくことで,検査ごとに同時注入機能を活用して任意のヨード量を患者さんに応じて必要なだけ投与することができるようになります。
通常,検査終了後にシリンジ製剤の中に残った造影剤は,残量に関係なく再利用できないため廃棄処分されます。しかし, Centargoはデイセットに充填された造影剤を必要量だけ注入し,検査終了時には注入した分だけ追加充填します。
また,デイセットは24時間連続使用可能で,患者さんごとに交換するのは患者ラインのみ。そのため,1日の検査を通して造影剤の有効活用と廃棄量削減が期待できます。
シリンジ製剤の部材に使用されていたプラスチックごみも削減し,廃棄コスト削減にも貢献します。

プロトコル設定を支援するソフトウェアSmart Protocols

Smart Protocolsは,患者さんの状態やスキャナーの特性から推奨されるオプションを提案し,プロトコルのパーソナライズを支援する追加ソフトウェアです。
正確な読影のためには,患者さん一人ひとりに最適な造影プロトコルを設定し,画像コントラストを標準化することが求められていますが,体格や腎機能,管電圧などの多くの因子をもとに個々のプロトコルを設定するには複雑な計算と時間を要するため,患者さんごとにパーソナライズしたプロトコルを日常業務で設定するのは困難でした。
しかし,Centargoに搭載されているSmart Protocolsでは,CTスキャナーの管電圧や検査内容,患者さんの体格や造影剤の濃度等に基づいて造影剤の投与量と注入速度を自動で算出し,プロトコルをパーソナライズ化します。
また,保存した院内プロトコルをもとに,推奨される投与オプションの提案も可能です。

Centargoは医療従事者の負担軽減により,患者さんに集中できるようサポートします。

Centargoは医療従事者の負担軽減により,患者さんに集中できるようサポートします。

Smart Protocolsは患者さん一人ひとりに最適な造影プロトコルを自動で算出します。

Smart Protocolsは患者さん一人ひとりに最適な造影プロトコルを自動で算出します。

 

プロトコール

 

*Centargoのさらに詳しい機能紹介はWebページをご覧ください。
https://radiology.bayer.jp/products/centargo

〈インジェクタ本体〉
管理医療機器:多相電動式造影剤注入装置
販売名:Centargo CTインジェクションシステム
認証番号:302AABZX00091000
製造販売元:バイエル薬品株式会社

〈専用消耗品〉
管理医療機器:造影剤用輸液セット
販売名:Centargo ディスポーザブルセット
認証番号:303AABZX00003000
製造販売元:バイエル薬品株式会社

PP-M-CEN-JP-0142-11-03

 

問い合わせ先:バイエル薬品株式会社 ラジオロジー事業部
TEL:0120-609-040
https://radiology.bayer.jp/

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