GEは,“Healthcare
Re-imagined.”というグローバルビジョンを2年前から掲げ,Early Healthに力を入れて取り組んできたが,今回はブースのイメージも一新し,赤ちゃんやDNAをモチーフにしたデザインを採用して,同社が取り組んでいく方向性を示していた。モダリティの展示構成も,ブースの前面に分子イメージング関連の製品を置くというレイアウトになっていた。
その前面に設置されたのが,核医学では,SPECT/CTのInfinia Hawkeye 4で,4列MDCTを搭載し,新しくCardiac
Fusionのアプリケーションを搭載している。CT画像をベースにしたフュージョンのため,鮮明な画像が得られ,正確な位置情報が得られる上に,検査時間やコストを半分に抑えられるというメリットがあるという。また,PET/CTではDiscovery
VCTを展示していた。
同じくブースの最前面に展示されたMRIでは,“See More. Do More. Expect More.”をコンセプトにして製品を紹介。カラーリングに工夫を凝らした乳房撮影専用のMRI,SIGNA
Vibrantを展示した。日本国内での発売は未定だが,米国ではMRマンモグラフィ検診が学会の指針などにより今後普及していくことが予想されることから,両側の同時撮像が行える専用コイルをテーブルに内蔵。バイオプシーも行えるようになっている。また,テーブルは脱着可能なため,ノーマルタイプのテーブルをそろえることで,乳房以外の検査にも使用できるなど,フレキシブルな対応が可能な装置である。このほか,MRIでは,3T装置の展示とFUS対応の寝台も出展していた。MRIのアプリケーションとしては,脂肪抑制の画像をより鮮明化するためのIDEALなどが紹介されていた。
今回のブースで多くの注目を集めていたのが,CTのコンセプトモデルHD CTである。HDとは“High
Definition”の略で,“See More. Know More. Less Dose.”というコンセプトの結晶装置である。SeeMore『飛躍的な写像性(鮮明度)の提供』、KnowMore『従来CTでは得ることのできなかった臨床情報の提供』、LessDose『画質とのトレードオフのない飛躍的な被ばく低減』を実現する。
このように画像の高解像度化が進むことで,併せてポストプロセッシングの能力を上げ,業務フローの効率化を図ることが重要になっているが,GEではその答えとして,Advantage
Workstationの新しい機能であるAuto Launchを紹介していた。撮影後に自動的にデータをワークステーション側に転送し,自動解析処理まで行うというものである。複数のデータ処理が行えることになっており,その内容は検査内容によって設定できる。これにより画像処理業務が大幅に向上する。今後,日本でも展開される予定だ。
このほか,FPDシステムでは,Innovaシリーズで新たに炭酸ガス造影や静脈造影に利用されるチルト機能を持ったInnova
IQ Tableが新機能として紹介された。このテーブルはディレクショナルパワーアシストモーター駆動によりスムーズな動きをする天板も搭載する。マンモグラフィではトモシンセシスが可能なシステムの紹介やワークステーションのSeno
Advantage 2.1において,がんの可能性をパーセンテージで表示するCancer Finding機能を搭載したiCADをプレゼンテーションしていた。 |
Infinia Hawkeye 4
SIGNA Vibrant
HD CT
ガーネット検出器
Innovaシリーズ
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