ホーム ザイオソフトTechnical Note4DによるCT脳血流解析
2011年1月号
高次脳機能障害の画像診断:特に認知症,ADの早期発見に向けて
認知症を引き起こす要因のうち,多発性微小脳梗塞に起因することの多い血管性認知症においては,梗塞部位や局所血流情報,血管形態の把握は確かな診断と治療につながります。特に,段階的に進行する当疾患では経時的な評価も重要になります。
Area Detector CTやDual Source CTに代表されるような近年のCT装置の高性能化によって,経時的にボリュームデータを取得でき,全脳の血流解析が可能になりました。“CT脳血流解析(4D)”では,CBV,CBF,MTTの解析結果に血管のVR像を重ね合わせることで,病変や虚血領域,血管の位置関係などの把握が可能です。脳表の観察だけでなく,任意断面からの観察も可能なので,3次元的に灌流異常領域を把握できます。
当社の“4Dアプリケーション”では,CT装置から当社サーバへのデータ転送の高速化をはじめ,端末側へのデータ転送を必要とせず,さらに端末側で処理を行わない,いわゆるthinクライアント指向のアーキテクチャを取り入れています。また,大容量データを高速に処理するために,最大48GBメモリの搭載など高スペックハードウェアを採用しています。
さらに,CT脳血流解析(4D)では,これまで当社ワークステーションで用いられてきたパフュージョンやサブトラクション,自動抽出といった実績のあるアルゴリズムを利用するため,アプリケーション自体の解析や動作の信頼性も保証されています。脳の実質および血管の走行状態に加えて,パフュージョンのカラーマッピングの状態を,任意の方向または断面でリアルタイムに観察することが可能です。 また,豊富なレイアウト構築機能により,さまざまな画像レイアウトの表示が可能です。
CT脳血流解析(4D)