ホーム AZETechnical Note新・大腸解析アプリケーション

今回開発された新・大腸解析ソフトウェアには，新たに“全自動処理機能”，“デジタルクレンジング機能”（図1），“2体位同時解析機能”（図2）などの機能が追加されている。

全自動処理機能では，最初のワンクリックで，大腸抽出から経路検索までを自動的に処理が可能である。また，2体位同時解析機能では，同時に2体位の画像解析が可能で，フルオートで解析処理を行ってくれる。さらに，2体位の画像を任意の位置で同期表示ができるなど，CT撮影で得られた情報を最大限に活用することが可能である。

残渣領域に対する観察のための方法として，タギングなどの前処置が行われていれば，残渣領域のみを選択的に取り除くデジタルクレンジング処理を行い，自動的に除去することができる。

当社の新・大腸解析ソフトウェアは，これらの新機能搭載により，さらに確実な読影が可能となる。

CT Colonographyを検診やスクリーニングなどに使用する際の問題点として，診断時間の長さが挙げられる。当社は，より迅速・確実な診断を実現するため，診断支援技術の開発を行っている。現在開発中の診断支援技術を用いれば，大腸のポリープ候補の位置を自動的に同定することが可能である。CT画像を解析し，ポリープと思われる形状を自動的に認識し，それらの位置を提示してくれる。診断支援技術を用いれば，スクリーニングにおける読影の効率を上げ，見落としを減らし，しかも読影医の熟練度による差を軽減できるため，一定の検査水準を受診者に提供することが可能となる。

図1　デジタルクレンジング機能

図2　2体位同時解析機能