AWARD IMAGES
受賞作品供覧
卵巣腫瘍[選択的3D画像] 医療法人 岡山画像診断センター 笹井 信也 |
【目的】 | 卵巣または腸間膜由来の腫瘍疑いで,由来臓器特定のため3D-CT施行 |
【方法】 | 栄養動脈と卵巣腫瘍を目的として抽出した選択的3D画像を作成。嚢胞性病変は低吸収のため表現が難しいが,適切なカラーマップを使うことで多胞性嚢胞性腫瘍を明瞭に表現できた。 |
【評価】 | 通常の非選択的3D VR画像では左卵巣動脈の拡張と,これに栄養される腫瘍性病変を把握することは難しいが,選択的3D画像を作成することにより,婦人科医の治療方針の決定に役立つ画像になる。 |
【使用装置】 | VirtualPlace(AZE社製) |
【作成時間】 | 約15分 |
脳槽MultiVolume画像 医療法人社団 研仁会 北海道脳神経外科記念病院 清水 友樹 |
【目的】 | 三叉神経痛・顔面神経麻痺の原因となる血管による神経の圧迫を3D VR画像で立体的に描出する。微小血管減圧術(MVD)の術前シミュレーションや患者説明に有用。 |
【方法】 | 神経血管HeavyT2像と3D-TOF血管像をフュージョンして,脳槽MultiVolume画像を作成。細かい脳槽部はセミオートやマニュアル抽出,ボリュームクリップ等を使い,大胆かつていねいに骨を切削する。カラーマップや輝度分布に注意が必要。 |
【評価】 | 術前に神経と血管の解剖学的構造を立体的に把握するシミュレーションが可能になることで,手術の安全性や正確性が増し,また,患者に安心感や信頼感をもたらす。ただし,擬陽性・擬陰性のない画像を提供することが求められる。 |
【使用装置】 | VirtualPlace(AZE社製) |
【作成時間】 | 1〜2時間 |
腹腔鏡補助下直腸切除術前シミュレーション 医療法人 沖縄徳洲会 出雲徳洲会病院 定岡 大祐 |
【目的】 | 術野に近い3D画像を作成し,血管距離計測等の術前シミュレーションを行う。 |
【方法】 | 主要な血管・尿管・腫瘍をそれぞれcoloringし,一目瞭然に血管走行を把握しやすいVR画像を作成し,術野に合わせた角度で提供。VR画像から,S1〜S3の存在と,LCAからS1が分岐するバリエーションが理解できる。 |
【評価】 | IMV・IMA・LCA・S1・S2・S3・SRAの分岐と走行,腹腔鏡補助下手術の際に最も重要な各切離部位までの距離を術前に提供し,シミュレーションすることで,手術手技および偶発合併症予防に役立った。 |
【使用装置】 | ZIOSTATION(ザイオソフト社製) |
【作成時間】 | 約2時間 |
腹直筋皮弁における下腹壁動脈,胸背動脈の評価 医療法人社団 王子会 王子会神戸循環器クリニック 大西 宏之 |
【目的】 | 乳がん手術後,自身の皮膚・筋肉・脂肪を用いて乳房再建術をするにあたり,穿通枝動脈を同定し,動脈とともに切除する必要がある。そのための確認を造影CTの3D画像で行う。 |
【方法】 | 高濃度造影剤を使った0.6mm厚の128スライスMSCTで撮影した画像から3D画像を作成。乳がん摘出術により胸背動脈が損傷されることがあるため,3D画像で同時に確認することが必要である。 |
【評価】 | 腹直筋皮弁のための下腹壁動脈と胸背動脈の3D画像は客観性の高い有益な情報を術者に提供できる。それにより,患者に大きな希望を与える乳房再建術に貢献する。 |
【使用装置】 | VirtualPlace(AZE社製) |
【作成時間】 | 両方で約2時間 |
低侵襲僧帽弁手術 シミュレーション画像 東邦大学医学部医学科(研究員) 阪本 剛 |
【目的】 | 内視鏡下の低侵襲僧帽弁手術は手技が非常に難しく,視野が狭い特殊な環境下で行われるため,術前シミュレーションを可能にする動画を作成した。 |
【方法】 | 術前の心臓CTで撮影したボリュームデータをもとに3D画像を作成する。 |
【評価】 | 実際の術式に従って,内視鏡のアプローチ部位によって変わる術野や,病変までの距離の違いなどを事前に確認できるため,医師やスタッフの教育,患者への説明に非常に有用である。 |
【使用装置】 | VirtualPlace(AZE社製) |
【作成時間】 | 約15分 |
インプラントを用いた椎体後方固定術の 術前シミュレーション画像 |
不明腫瘍術前シミュレーション (頭部CTA) | |
JA広島厚生連 廣島総合病院 煖エ 昌史 |
社会医療法人 生長会 ベルランド総合病院 片岩 昭博 |
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椎体後方固定術全症例で術前シミュレーション画像を提供し,高い評価を得ている。インプラントの正確な刺入点・挿入角度が求められるため,3D画像作成には細心の注意が必要とされる。 【VirtualPlace(AZE社製)】 【作成時間:約30分】 |
術前に脳外科医と共に3D画像を作成する。頭蓋内の導出静脈やS状静脈洞などの位置関係を確認可能。手術時の角度のステレオ画像をキー画像として保存する。術後の病理検査で悪性髄膜種と診断された。 【VirtualPlace(AZE社製)】 【作成時間:数時間】 |
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肺動脈塞栓症 |
小児異物除去後Follow UP | |
医療法人社団 蘇生会 蘇生会総合病院画像診断センター 清島 一雄 |
福山市民病院 三村 尚輝 |
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3D VR画像を生かす画像作成を指向。造影剤の中に黒く抜けていた塞栓部を描出し,内部が透けて見えるカラーマップを作成して塞栓部が見えるようにした。従来,用いられていたMPR画像よりも,3D画像の方が有用と思われる。 【VirtualPlace(AZE社製)】 【作成時間:約40〜50分】 |
6歳以下の小児に多い口腔内杙創では,異物の刺入方向や深達具合の評価に3D-CTAが有用である。X線透過の場合は,確認が困難であったり見落とす可能性があり注意を要するが,本症例は3D画像で異物の位置確認が可能であった。 【VirtualPlace Advance(AZE社製)】 【作成時間:約20分】 |
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頚部血管狭窄(プラ−ク)症例の解析: 3D-CTAngio血管内治療術前評価 |
マーゲル法におけるCTを用いた安全で的確な手術支援 | |
医療法人社団 蘇生会 蘇生会総合病院画像診断センタ− 水原麻季生 |
広島市立安佐市民病院 坂本 友禎 |
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血管内治療術前評価として施行した3D-CTA画像をもとに,定量化を目的とする解析画像(カラーマッピング画像)を作成した。心臓CTの冠動脈プラーク 解析の設定を応用。プラークの性状・形状が見やすくなり,治療方針決定に有用である。 【VirtualPlace(AZE社製)】 【作成時間:5〜10分】 |
術前に3D-CTにより,椎骨動脈の走行および骨形態を同時に把握することで血管損傷を防ぎ,スクリューの角度・刺入点を決定できる。術後は,非造影でも,マルチボリューム機能を使って術前画像と重ね合わせて評価することが可能。 【VirtualPlace(AZE社製)】 【作成時間:約10分】 |
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乳がん術前PET/CT検査 (FDG-PETと造影CTの融合) |
3D-CTによるVATS(胸腔鏡下肺切除術)前 virtual imaging |
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獨協医科大学病院 石田 薫 |
国家公務員共済組合連合会 熊本中央病院 本田 恵一 |
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18F-FDGの集積と造影CTを重ねて表示することで,術前の診断精度が向上する。Fusion機能でPET画像のマトリクスをCTと同じに変換してVR表示(FDG-PET用のカラーマップ使用)し,造影CTのVR画像とマルチボリューム機能を用いて融合表示させる。 【VirtualPlace(AZE社製)】 【作成時間:約10分】 |
呼吸器外科医がVATS前に求める情報は,区域切除では肺動脈・肺静脈の走行である。肺動脈と肺静脈を分離・色分けした3D画像作成のため,CT値に差をつけるよう撮影・造影条件を工夫した。病棟や手術室でも閲覧可能にしている。 【VirtualPlace雷神(AZE社製)】 【作成時間:1時間以内】 |
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複雑心奇形 |
救急部門におけるワークステーションの活用 〜外傷性腎損傷について〜 |
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財団法人 厚生年金事業振興団 九州厚生年金病院 川 直正 |
東京女子医科大学 八千代医療センター 西村 恭紀 |
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新生児の複雑心奇形の形態把握のため,3D-CT検査を施行。複雑な心形態を把握できたことにより,手術方針の決定に貢献できた。さらに,小児心臓CT検査の精度向上をめざし,注入レートとルート穿刺部位の最適化を検討した。 【VirtualPlace(AZE社製)】 【作成時間:約1時間】 |
外傷性腎損傷疑いにて緊急造影CTを施行し,短時間で作成した3D画像が治療方針決定に有用だった。受傷早期の的確な診断を要する救急領域において,最小限の時間で提供できる3D画像こそが,ワークステーションの活用法である。 【VirtualPlace Lexus(AZE社製)】 【作成時間:5〜10分】 |
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上行結腸癌の術前診断にCTCが有用であった1例 |
坐骨神経抽出の試み | |
川崎医科大学附属病院 (現・神戸海星病院) 堅田 真司 |
医療法人 歓生会 豊岡中央病院 山本 希望ほか |
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CT colonographyは大腸がん術前診断において,診断能の向上,患者負担の軽減,手術の安全性の向上などに有用な検査法である。仮想内視鏡像(VC),MPR,3D-MPR-CT,仮想注腸像/血管像など,さまざまな画像表示法がある。 【VirtualPlace 雷神(AZE社製)】 【作成時間:仮想注腸像5〜10分, 血管像約30分】 |
MRIで坐骨神経を画像化し,CTとフュージョンすることで立体的に神経走行を把握することができた。座骨神経と大腿骨頭を抽出した画像をマルチレイヤーでMIP表示し,フュージョン機能を使用して,股関節3D-CT画像と重ね合わせた。 【VirtualPlace Plus(AZE社製)】 【作成時間:約2時間】 |
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右肩部動静脈奇形 |
癒着性腸閉塞の一例 | |
川崎医科大学附属病院 渡部 茂 |
社会医療法人共愛会 戸畑共立病院放射線科・画像診断センター 内山 大治ほか |
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造影MRAの4Dデータから任意の時相を選出し,それぞれ色分けしてマルチボリューム機能を用いて重ね合わせた。体表から動脈と静脈を透見するような画像により,病状把握だけでなく,具体的なIVR戦略に大きな役割を果たした。 【VirtualPlace 雷神(AZE社製)】 【作成時間:1〜2分】 |
癒着性腸閉塞の原因となった複雑なadhesive bandの把握が容易で,腹腔鏡手術に有用だった。腹腔鏡による低侵襲性治療に,三次元画像が有用と思われる。 【SYNAPSE VINCENT (富士フイルムメディカル社製)】 【作成時間:エキスパート20〜30分,初心者1〜2時間】 |