東芝メディカルシステムズ

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Technical Note

2008年2月号
特集−Cardiac Imaging最前線−循環器画像診断の到達点− W Cardiac Imaging最新技術動向−各社モダリティ別技術紹介

MRI−多エレメントphased array coil system 「Atlas SPEEDER」による高速WH MRCA

Whole Heart MR Coronary Angiography(WH MRCA)は,造影剤を使用せず,自然呼吸下での撮像が可能な方法ですが,呼吸レベルの変動などにより撮像時間が延長し,最悪検査が終了しない場合などがあるため,さらなる撮像時間の短縮化が望まれています。
近年,多エレメントアレイコイル技術の進歩により,従来よりも高いパラレルイメージング・ファクタが使用できるようになり,WH MRCAがより短時間で可能となってきました。
当社のAtlas SPEEDERコイルシステムは,32個のコイルエレメント配置に加え,周辺に配置されたコイルエレメントに対し中央付近のコイルエレメントを約半分のサイズで構成しているため,心臓領域に対してもより高いSNRでの撮像を可能としています。
本コイルシステムにより,従来の2倍速撮像に対しスライス方向のSPEEDERを併用することで,4〜5倍速での撮像が可能となり,自然呼吸下で従来約10〜15分であった撮像時間を,約3〜5分で可能となっています。また,30秒台での息止めWH MRCA撮像も可能となり,WH MRCAの臨床適用がさらに広がると期待されています(図1)。

(注)「Atlas SPEEDER」は東芝メディカルシステムズ(株)の登録商標です。


図1 Atlas SPEEDERによる自然呼吸下WH MRCA画像(約3分)(a)と息止めWH MRCA画像(34秒)(b)
図1 Atlas SPEEDERによる自然呼吸下WH MRCA画像(約3分)(a)と息止めWH MRCA画像(34秒)(b)
*本データは,NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)助成事業プロジェクト「悪性腫瘍等治療支援分子イメージング機器の開発(MRIの高機能化)」の一部にて実施・取得されたものです。


【問い合わせ先】 MRI事業部