2010年8月号
Women's Imaging 2010最新技術
DMG−デジタルマンモグラフィにおけるトモシンセシスの原理
トモシンセシス(Tomosynthesis)とは,Tomography(断層)とSynthesis(合成,統一)の2つの意味から作られた造語であり,1回の断層撮影で任意の高さ裁断面を再構成する撮影技術です。
デジタルマンモグラフィでのトモシンセシスは,ディテクタが移動するわけではなく,X線管球だけが移動しながらパルス状のX線を照射していくことになります。このパルス状のX線照射によって情報を取り込んでいくことになりますが,照射角度によって左右にズレが生じてくることになります。このズレを中心(0°位置)で撮影した位置にシフトし,重ね合わせてボリュームデータとして取り込んできます。すなわちトモシンセシスには,断層撮影の原理に基づくシフト加算法が使用されます。1パルス当たりの照射線量にもよりますが,X線管球の振り角が大きく,照射回数の多い方が深さなどの情報量が多くなり有利です。画像の観察は,再構成された画像を1mmスライスごとに表示させる動画表示と撮影時のネイティブ画像を動画表示させることができますが,乳腺との重なりなどで,2Dでは表示できなかった部位を観察するためには,再構成された画像を観察することが必要となります。
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