ホーム inNavi Suite 日立メディコ Technical Note「HI VISION Ascendus」に搭載した高画質化技術と4D Elasto
2012年8月号
Women's Imagingにおける質の高い検査・診断を実現する最新技術
デジタル超音波診断装置「HI VISION Ascendus」(図1)は,世界最高の画質をめざして日立製作所の各研究所をはじめとした日立グループの総力を結集して開発しました。超音波の送受信回路を一新し,プレミアム機としての高画質化を実現しました。また,画像処理部ではさらに進化させたデジタル信号処理回路“Ultra BEU(Ultrasound Broadband Engine 2nd Generation)”を搭載し,高度な画像処理,新しいアプリケーション機能を実現しています。
図1 HI VISION Ascendus
●高画質化技術
Ultra BEUにより実現した,より進化した高精細画像適応型フィルタ技術を搭載しました(図2)。画像の特徴をとらえて適応的にフィルタ処理を行い,リアルタイムに数万回の演算を行います。超音波画像に特有なアーチファクトであるスペックルノイズを低減し,より明瞭に組織構造を表示することでコントラスト分解能を向上させ,高画質化を実現しています。また,全素子送受信やローノイズアンプなどが搭載されており,クリアで美しい画像を追究しています。
図2 高画質化技術
●4D Elasto
“Real-time Tissue Elastography”は組織の硬さの違いを画像化する技術で,2003年に日立が世界で初めて製品化しました。現在では,乳がん検診をはじめとした日常検査でも使用されるようになってきています。HI VISION Ascendusには,世界で初めてリアルタイムでElastographyを3D表示する機能を搭載しました(図3)。この機能は,リニア探触子を機械的に揺動させることでボリュームデータをリアルタイムに取得し,組織の硬さ情報を画像化します。この機能の実現には,高速の信号処理能力が要求されますが,Ultra BEUにより初めて実用化しました。
図3 4D Elasto
*HI VISION Ascendus,Ascendus,Real-time Tissue Elastography,Ultra BE,Ultra BE/Ultrasound Broadband Engineは株式会社日立メディコの登録商標です。