日立メディコ

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Technical Note

2010年8月号
Women's Imaging 2010最新技術

MRI−日立MRI「ECHELON Vega」に搭載した乳房撮像アプリケーション

日立は,1.5T超電導MRIシステム「ECHELON Vega」(図1)において,乳房検査の造影ダイナミック撮像に高い病変検出能を実現した高速3D脂肪抑制シーケンス“TIGRE (T1 weighted GRadient Echo nature of the sequence)”を開発して搭載しました。TIGREは,脂肪抑制効果を保ち,ダイナミック評価に十分な時間分解能を備えた高速撮像アプリケーションです。

高磁場MRIでは,脂肪信号の抑制が重要な技術となります。ECHELON Vegaでは一般的なSTIR法とCHESS法以外に,新たに開発したH-sinc脂肪抑制パルスを利用することができます。H-sincは,日立独自の広範囲脂肪抑制手法で,乳房などのRF照射不均一が生じやすい部位で高い効果があります。この手法はCHESSパルスを複数回印加し,さらに,そのタイミングや信号強度を調整した最適化パルスを使用することで安定した脂肪抑制効果を得るものです。STIR法の脂肪null pointであるTI(約150ms)と比較して,より短いパルスの印加時間で撮像することができます。図2に,TIGREによる乳房のダイナミック撮像例およびMIP像を示します。H-sincの適用により,広範囲で高い脂肪抑制効果が得られています。

  図1 1.5T MRI装置「ECHELON Vega」
図1 1.5T MRI装置「ECHELON Vega」
図2 乳房のダイナミック撮像例
図2 乳房のダイナミック撮像例
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