GEヘルスケア・ジャパン
Technical Note

2009年8月号
究極のデジタルマンモグラフィに向けて−最新技術解説

PET/CT−Breast ImagingとMotion Free PET/CT

すでに腫瘍を中心に検査数が急増しているFDG-PETは,2002年から保険適用が開始されました。乳がんを対象としたPET検査も広く行われており,保険適応疾患検査全体の10.2%を占め,肺がん,悪性リンパ腫,大腸がんに次ぐ検査数となっています(Isotope News, 610, 30〜31, 2005)。さらには,2003年12月に,当社が日本国内で初めてPET-CTを市場投入したのを皮切りに,PET-CT装置の導入も急速に拡大し,2006年度の診療報酬改定では,新たなPET専用機とは別にPET-CTというカテゴリーも新設され,保険適用も定められました。

Discovery VCT Elite
Discovery VCT Elite

PET-CTが登場した当初のCTの使い道は,吸収補正としての機能が重要視されていましたが,次第に位置決め機能も注目され,その結果現在では多チャンネルCTとの組み合わせが主流になり,GEでは最高峰64ch CT「LightSpeed VCT」技術を搭載したプレミアムPET-CT「Discovery VCT Elite」を頂点としたラインアップを用意しています。さらに,最新の「Discovery PET/CT 600」では,現在PET/CTで課題となっている呼吸性の動きによるPETとCTの位相のズレから生じる,モーションアーチファクト(位置の誤認識),ボケ,SUV過小評価といった定量性の劣化など,臨床上さまざまな問題を解決するため“Motion Free PET/CT”をコンセプトとしています。特に“Motion Match”機能では,PETとCTをそれぞれ呼吸同期をかけて収集し,分割した各phaseごとに吸収補正を行うことにより,高いイメージクオリティと定量性の向上を実現しています。こうしたPET-CTデータは,放射線治療計画における高精度な輪郭の抽出に加え,4D治療計画,さらには4D放射線治療との連携をも可能とし,乳房温存へのさらなる寄与が期待されています。


Motion Match概念
Motion Match概念
Motion Matchの効果
Motion Matchの効果


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