ホーム inNavi Suite GEヘルスケア・ジャパン Technical NoteSigna HDx 1.5T/3.0Tを用いた乳房検査
2008年8月号
特 集−Women's Imaging 2008−Vol. 3 Breast Imaging
GEのMRラインナップの中のハイエンドモデルである「Signa HDx 1.5T/3.0T」(以下,Signa HDx)は,全身領域における“Volume MR”のコンセプトに基づいて開発されたモデルです。ここで言うVolume MRとは,従来の2Dをメインとした検査から,3D撮像をメインとしたVolume検査が可能なMRシステムを言います。今回は,乳房領域におけるVolume撮像を臨床で実現するために必要な,ハードウェアならびにソフトウェアを紹介します。 |
● HDブレストアレイコイル(8ch) 「HDブレストアレイコイル」(図1)は片側4ch,両側8chで構成され,高いS/N比と高い信号強度の均一性を持っています。特に,拡散強調画像や脂肪抑制併用T2強調画像の信号均一性は,感度補正を用いなくとも良好な画像が撮像可能です。また,1mm厚以下の等方ボクセル(アイソボクセル)サイズで撮像できるため,病変の広がり観察において,パーシャルボリュームによる影響が少ない高画質を提供します。 |
図1 HDブレストアレイコイル |
● VIBRANT(Volume Imaged BReast AssessmeNT)(図2) 高画質な両側乳房のダイナミック撮像を可能にした撮像法です。特筆すべきは,高画質に加え,両側乳房における高い脂肪抑制の均一性です。左右両側に脂肪抑制を目的とした“デュアルシム機能”(図3)により,従来,乳房下方や腋窩近くの屈曲部位に脂肪抑制画像の信号強度が不均一になることがしばしば認められましたが,本機能により均一な脂肪抑制が両側乳房で可能なため,造影剤による検査で撮り直しがなく効率的な検査が可能です。 |
図2 VIBRANT MIP像(左)と任意断面の再構成画像(右) |
図3 デュアルシム機能 |
● 超高速リコンストラクション Volume撮像において,大量のデータを検査効率の影響を与えることなく処理可能な超高速リコンストラクションの搭載は,マルチチャンネルコイルと合わせて重要なハードウェアと言えます。 |