臨床画像においても、画質の違いは顕著に現れている。図2、3は、それぞれ984ビュー(VCT)と2496ビュー(HDCT)で撮影した同一患者の側頭骨ターゲット画像である。HDCT画像は、高分解能かつヘリカルアーチファクトが少ないため、内耳構造および側頭骨が明瞭に描出されている。図4 は、655ビュー(VCT)と1662ビュー(HDCT)で撮影した同一患者のコロナリーステントのフォローアップ画像である。HDCT画像は、高分解能化によりブルーミングアーチファクトが低減され、ステント内腔評価がより行いやすくなっている。
このような明瞭かつアーチファクトの少ない高空間分解能画像は、診断能を向上させると考えられる。 |
図2 VCTとHDCTで撮影した同一患者の側頭骨ターゲット画像 |