図6に、頸部非造影MRA画像を示す。大動脈から頭部まで、3D TOFできれいに撮像できるようになった。特に、大動脈については、胸部コイルを患者に密着させられるため、適切なSNRが得られるようになったと考えられる。当院では、急性期に脳梗塞が認められれば、臨床側から直ちに頸部非造影MRAを求められる。そのため、HNSコイルは非常に便利である。最近の試みとして、頸部血管に狭窄が認められれば、直ちにnon-gate IDEAL FSE T1強調像を撮像する。従来のFSE法よりエコー間隔が長いため、血管がFlow Voidになりやすい。non-gate IDEAL FSE T1強調像の検討はまだ始まったばかりであるが、非常に簡便に施行でき、ルーチン(頸部非造影MRAのみ)に加えても、撮像時間の延長はわずかである。脂肪抑制不良も認められないため、顎下腺との信号強度の比較も視覚的に容易である。 |
図6 頸部非造影MRA
a:3D TOF MIP像
b:IDEAL FSE T1強調像 |